Googleは9月30日、新たなフロンティアAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表した。実際のソフトウェア開発や企業の知識労働、サイバーセキュリティなど複雑かつ長時間にわたるタスクの処理能力を強化したモデルで、まずは「Fairwind Program」を通じて一部のサイバーセキュリティ担当者向けに提供する。
Gemini 4 Argonは長時間にわたる多段階の処理を継続できる推論能力を特徴とし、コーディングのほか、法律や金融などの知識労働、科学/数学、PC操作、マルチモーダル処理などに対応するAIモデル。長文処理では最大100万トークンの範囲を対象とした評価も実施している。
Googleが公開したベンチマークでは、実際のソフトウェア開発能力を測るDeepSWE v1.1で77.9%、知識労働を評価するVals Indexで68.9%を記録。長時間のターミナル操作を含むTerminal-bench 4.0では57.4%、PC操作を評価するOSWorld-2.0では69.2%となっており、すべての評価で他社モデルを上回るわけではないものの、知識労働や長いコンテキストを扱う処理などで高い性能を示している。
サイバーセキュリティ能力も重点的に強化しており、ソフトウェアの脆弱性を自律的に発見し、検証からパッチ適用まで行なえるという。一方で悪用を防ぐための対策も導入し、間接的なプロンプトインジェクションへの耐性を高めたほか、モデルの思考や動作を監視して必要に応じて実行を停止する仕組みなどを採用する。
現時点では一般ユーザー向けには提供されておらず、Googleはまず信頼されたサイバー防御担当者へ展開した上で、今後提供範囲を拡大する方針。Gemini 4 ArgonはGemini 4世代における新たな最上位モデルに位置付けられる。




