ダークパターン対策協会は8月18日、「ダークパターンに関する意識・実態調査(2026年)」の結果を発表した。消費者自身が認知しているダークパターンによる被害は年間約2.4兆円~約3.2兆円規模にのぼる可能性があり、2024年調査の推定額(約1兆575億円~約1兆6,760億円)から2倍ほどに拡大したという。一般消費者の約3割が金銭的被害を経験しており、その割合は2024年から改善せず高止まりしている。

  • 一般消費者のダークパターン被害総額は年間約2.4兆円~約3.2兆円規模と推計された

    一般消費者のダークパターン被害総額は年間約2.4兆円~約3.2兆円規模と推計された

同調査は、一般消費者、高齢者、小中高生、大学生等(大学生のほか短大生/専門学校生/大学院生を含む)を対象に実施したもの。2024年に実施した同協会の調査や、消費者庁が2026年6月に公表した「ダークパターンに対する消費者意識調査」と比較し、被害の規模や世代別の実態を調べた。ダークパターンとは、消費者を意図的に誤認・誘導させる不適切なデザインを指す。

一般消費者(21歳~64歳)の金銭的被害経験者は約2,657万人と試算された。高齢者(65歳~74歳)は約208万人、小中高生と大学生等を合わせると約286万人規模にのぼるとしており、同協会はダークパターンによる被害が特定の層に限らず、社会全体に広がる課題になっていると指摘する。

一般消費者の金銭的被害の経験割合は29.0%で、2024年調査の30.2%とおおむね同水準だった。一般消費者では、損失経験者の約32.3%が5万円以上、6.8%が50万円以上の損失を経験しており、高額な被害も一定割合で確認された。

  • 意図しない経済的損失を経験した割合。一般消費者は2026年が29.0%、2024年が30.2%だった

    意図しない経済的損失を経験した割合。一般消費者は2026年が29.0%、2024年が30.2%だった

  • 一般消費者の損失経験者では約32%が5万円以上の被害を経験

    一般消費者の損失経験者では約32%が5万円以上の被害を経験

被害の現れ方には世代による違いも見られた。高齢者では、被害に気づいたきっかけとして「クレジットカードの明細」が32.9%で最も多く、「商品が届き続けたこと」が28.6%だった。また、意図しない定期購入などを解約できなかった、または解約を断念した割合は12.9%で、一般消費者の1.4%の約9倍となった。

  • 意図しない定期購入やサブスクリプション契約を解約できなかった、または解約を断念した高齢者は12.9%

    意図しない定期購入やサブスクリプション契約を解約できなかった、または解約を断念した高齢者は12.9%

若年層では、被害に遭っても周囲に相談しにくい傾向が確認された。小中高生の26.3%が保護者に相談しなかった、または相談できなかったほか、大学生でも54.9%がすぐには相談・報告していなかったという。

  • 図しない定期購入やサブスクリプション契約について保護者に相談・報告したかを尋ねた結果

    意図しない定期購入やサブスクリプション契約について保護者に相談・報告したかを尋ねた結果

また、全体の7割以上が、「ダークパターンを行う企業を避けたい」「企業選定の基準になる」「対策企業が分かれば安心して利用できる」と回答した。同協会は、消費者への継続的な啓発に加え、企業側によるダークパターン対策も重要だとしている。

「ダークパターンに関する意識・実態調査(2026年)」は、一般消費者500人と65歳~74歳の高齢者300人を対象とした調査を5月26日~6月8日、小中高生330人を対象とした調査を6月4日~20日、短大生・専門学校生・大学生・大学院生314人を対象とした調査を6月18日~7月2日に実施しており、それぞれのデータを統合して分析している。