LGエレクトロニクス・ジャパンは4月22日、日本法人オフィス内でメディア向けのブリーフィングを開催し、予約開始が迫る最新ディスプレイ製品のお披露目を行いました。発表会というよりはかなり人数が絞られた個別見学のような形で、気になっていた製品の仕様についてあれこれ聞いたり、実際にゆっくり体験することができました。

  • デュアルモードってなにがデュアル!? LG日本法人オフィスで新モデルを眺めてきた

    デュアルモードってなにがデュアル!? LG日本法人オフィスで新モデルを眺めてきた

パネル製造の超大手、消費者向け製品でも先進モデルをけん引

初めに昨今のモニター市場の動向について聞くことができました。やはり有機EL(以下、OLED)パネル採用モデルが本格的に受け入れられつつあることが鮮明になってきたとのことで、解像度も従来のフルHD(1,920×1,080ドット)からWQHD(2,560×1,440ドット)が人気になってきたそう。2024年まではある他社メーカーが40%超のシェアを誇っていたところ、今年は18%へと急落。いまはLGが34%超のシェアを占めて国内OLEDゲーミングモニターブランドとして1位に輝いています。

  • 市場動向。5Kパネル製品も4K映像の編集用途などで引きがあり、高価ながら着実な需要を見込んでいるとのこと

    市場動向。5Kパネル製品も4K映像の編集用途などで引きがあり、高価ながら着実な需要を見込んでいるとのこと

  • 2025年はLGがOLEDゲーミングモニター市場で急伸。国内1位です

    2025年はLGがOLEDゲーミングモニター市場で急伸。国内1位です

やはり昨今、特に低価格帯で大きな存在感を発揮し始めた中国メーカーについて言及されていたことが印象的。LGでは中~高価格帯で強力な競争力を維持し続けたい考えのようですが、高価な製品にしかなかった特徴もいつかはコモディティ化を避けられません。「なぜLG製品を選ぶのか?」という製品開発やマーケティングが今後さらに必要になってくるはずです。

そこで、LGでは現在同社がリードする高解像度・大画面モデルをアピール中。39インチの大画面で横5K、縦2Kの解像度を誇りつつ高リフレッシュレートでゲームプレイもサポートしてみたり、5Kの高解像度モデルにMini LED(液晶)を採用したゲーミングモニターを展開していくとのこと。

  • パネルの技術革新で製品開発をリードしていきます

    パネルの技術革新で製品開発をリードしていきます

製品展開に際してはブランドの再定義も行われていくそうで、今はLGのゲーミングモニターが「UltraGear」ブランド、クリエイター向けには「UltraFine」ブランドが展開されています。今回高解像度モデルにはさらに“evo”を付け足すことになり、さらにAI機能が付加されたモデルには“AI”とも併記されることになりました。パネルの仕様がこの後に続くそうで、一例として39GX950Bのような製品では「LG UltraGear evo AI OLED GX9」のような表記になる模様。型番と製品名の情報量に差があって難しそうです。

  • Makuakeで1億円を超える出資の獲得に成功した部屋中どこにでも設置できるモニターなども好評販売中。新しいモニター使用体験ごと売り込んでいきます

    Makuakeで1億円を超える出資の獲得に成功した部屋中どこにでも設置できるモニターなども好評販売中。新しいモニター使用体験ごと売り込んでいきます

“デュアル”モードとはいったい。AI機能が実用的そう

現地では発売を控える最新モデルを実際に眺めることができました。Thunderbolt 5に対応する5K2Kウルトラワイド「LG UltraFine Display 40U990A-W」は湾曲が穏やかで歪みが気になりにくく、クリエイター向けのThunderbolt 5対応6Kモニター「LG UltraFine evo 32U990A-S」は外装のデザインが一枚板のようで極めて高品質。

  • 40型と聞くと一昔前のテレビ級ですが、案外デスクに収まります

    40型と聞くと一昔前のテレビ級ですが、案外デスクに収まります

  • スッキリしたデザインが印象的。排熱用のスリットまでスマートにあしらわれています

    スッキリしたデザインが印象的。排熱用のスリットまでスマートにあしらわれています

また、現地では最近のゲーミングモニターで搭載がよく見られる「デュアルモード」について聞くことができました。解像度と表示サイズ、リフレッシュレートを可変させることで、ゲームだけでなくさまざままな用途に1つのモニターで対応しようという機能のこと。例えば「27GX700A-B」では24型モードも備え、競技シーンにも一台で対応することが可能です。

  • プライマリーRGBタンデム技術を採用した最新のLG第4世代有機ELパネルを搭載しています。OLEDだと表示領域を縮めてもバックライトが漏れないので、黒くした周辺が白く浮きません

    プライマリーRGBタンデム技術を採用した最新のLG第4世代有機ELパネルを搭載しています。OLEDだと表示領域を縮めてもバックライトが漏れないので、黒くした周辺が白く浮きません

この機能がウルトラワイドモニターのような大画面モデルでは複雑でした。デュアルモードというか設定項目が4つ以上存在しており、大きい画面のどのへんをどのくらい使うかを細かく選べるため、利用者にとっては便利そう。LGに限りませんが、デュアルモードの挙動は製品ページなどで設定項目のパターンを事前に知れたらよりいいなと思いました。

  • デュアルとはいったい。OSDの設定項目にはアスペクト比と表示サイズが表記されていました

    デュアルとはいったい。OSDの設定項目にはアスペクト比と表示サイズが表記されていました

またAI機能として、アップスケーリングやAIシーン最適化、サウンドのAI強化機能を搭載したモデルも用意。フルHDでしか入力できないレガシーなゲーム機の映像をくっきりさせられるほか、音声の再生機能を強化できるとのこと。本体に内蔵するスピーカーが思ったよりパワフルではっきりした音量だったことが印象的で、AIサウンドの効果もサラウンド感が増強されて強力でした。ちなみに本体のヘッドホン端子につないでも効果を実感できるそう。

  • AIアップスケーリング。効果量も強弱選べます

    AIアップスケーリング。効果量も強弱選べます

  • AI Soundには感心しました。なんだか広がりを感じる音質に変わります

    AI Soundには感心しました。なんだか広がりを感じる音質に変わります

OLEDパネルといえばまだまだ技術革新が続く領域で、いまLGの最新モニターが気になるユーザーは第4世代パネル採用かどうかが要チェック。前世代のマイクロレンズアレイ方式よりもはるかにコスト面で勝りながら、大輝度を実現しています。4月下旬から新製品の投入も続々予定されているそうなので、買い時には悩むことになりそうです。