「最新のiPhoneは欲しいけど、10万円超えは手が出ない」──。そんな声に応えるべくAppleが投入したのが「iPhone 17e」です。これまでのエントリーモデル「iPhone 16e」と同じ10万円を切る価格を維持しながら、さまざまな装備がワンランク底上げされ、エントリーiPhoneの完成形に近づいたと感じました。

  • 3月11日に販売が始まる新しいエントリーモデル「iPhone 17e」。価格は、256GBモデルが99,800円、512GBモデルが134,800円と、10万円を切る256GBモデルが圧倒的な人気を集めそう

    3月11日に販売が始まる新しいエントリーモデル「iPhone 17e」。価格は、256GBモデルが99,800円、512GBモデルが134,800円と、10万円を切る256GBモデルが圧倒的な人気を集めそう

なんといってもMagSafe対応がありがたい

2025年2月末のiPhone 16e発売から約1年、新しいエントリーモデルとしてiPhone 17eが登場します。デザインこそiPhone 16eと同じで新鮮味はありませんが、iPhone 16eで物足りなさを感じた部分を補うべく、以下のような多くの改良が施されています。

  • iPhone 16eでは非対応だったMagSafeに対応
  • ストレージが128GB→256GBに倍増
  • チップが最新世代のA19に
  • ディスプレイのガラスがCeramic Shield 2に進化、キズの付きにくさが3倍に
  • 華やかなソフトピンクのカラーを追加
  • 価格はiPhone 16eと同じ99,800円からで据え置き

まず注目したいのが、待望のMagSafeへの対応です。MagSafeはiPhoneの象徴ともいえる便利な装備ですが、iPhone 16eは非対応でした。金属リングを搭載するケースを装着すれば、iPhone 16eも“なんちゃってMagSafe”化はできたものの、ケースに頼らず正式にMagSafeに対応したのは評価できます。

  • 晴れてMagSafeに対応したのがiPhone 17eのポイント。純正ケースも、おなじみのMagSafeリングが追加されている

    晴れてMagSafeに対応したのがiPhone 17eのポイント。純正ケースも、おなじみのMagSafeリングが追加されている

MagSafeに対応したことで、充電スタンドにポンと置くだけでワイヤレス充電できます。外出先では、MagSafe対応バッテリーを背面にくっつけるだけで歩きながら充電でき、MagSafeカードケースなどのアクセサリーも活躍します。「もはやMagSafeなしのiPhoneは考えられない」と考える人も満足できるでしょう。

  • iPhone 16eもワイヤレス充電には対応していたが、位置合わせが不要で充電部に引き寄せられてくっつくMagSafeは使い勝手が段違い(写真の充電スタンドはベルキンの「Qi2対応3-in-1マグネット式ワイヤレス充電スタンド(15W)」

    iPhone 16eもワイヤレス充電には対応していたが、位置合わせが不要で充電部に引き寄せられてくっつくMagSafeは使い勝手が段違い(写真の充電スタンドはベルキンの「Qi2対応3-in-1マグネット式ワイヤレス充電スタンド(15W)」

  • MagSafeで固定するカードケースも装着でき、キャシュレス生活がはかどる

    MagSafeで固定するカードケースも装着でき、キャシュレス生活がはかどる

  • MagSafeで固定するスマホジンバルならば、iPhoneの脱着がよりスピーディーに(写真はInsta360の「Insta360 Flow 2 Pro」)

    MagSafeで固定するスマホジンバルならば、iPhoneの脱着がよりスピーディーに(写真はInsta360の「Insta360 Flow 2 Pro」)

ストレージは256GBに倍増、実質15,000円引き!?

次に注目したいのがストレージで、最小モデルでも従来の128GBから256GBに倍増しました。iPhone 16eは、128GBモデルが99,800円、256GBモデルは114,800円だったので、iPhone 17eは実質15,000円引きともいえます。世界的にSSDの価格が高騰するなか、この英断は大きく評価できます。写真はもちろん、動画をたくさん撮りたい人も不満なく使えるでしょう。

さらに、本体カラーにソフトピンクが追加されたのもポイント。これまではホワイトとブラックの2色しかなく、華やかなカラバリを揃えるiPhone 17と比べると地味で物足りなさを感じました。グリーンやイエロー系のカラーの追加にも期待したいところです。

  • 写真は新色のソフトピンク。ホワイトとブラックと合わせ、全3色となった

    写真は新色のソフトピンク。ホワイトとブラックと合わせ、全3色となった

カメラはiPhone 16eと同じシングルカメラを継承しますが、A19チップの採用などで新たに猫や犬などのペットもポートレート撮影に対応。背景ボケの大きさを撮影後に調整できるほか、iPhoneを動かすと立体的に見える演出も楽しめ、表現の幅が広がります。シングルレンズですが、光学品質の2倍望遠撮影にも対応します。

  • iPhone 17eはシングルカメラながら、ポートレート撮影がペットに対応するなど撮影機能がワンランク高まった

    iPhone 17eはシングルカメラながら、ポートレート撮影がペットに対応するなど撮影機能がワンランク高まった

【動画】被写体が猫でもポートレート撮影に対応し、撮影後の背景ボケの調整にも対応する

さらなる望遠撮影や超広角撮影には対応しないのが残念ですが、クリップ式で簡単に脱着できるコンバージョンレンズを購入すればカバーできます。

前述の通り、チップはiPhone 17と同じA19チップに進化しました(GPU性能は若干落ちる)。AI性能が向上しているので、オンデバイス処理するApple Intelligenceの活用がよりスピーディーになります。

ディスプレイ性能はiPhone 17と比べて差が残る

このように底上げされた装備が多い一方で、iPhone 17との差が残されたのがディスプレイ。6.1インチのパネルサイズ、リフレッシュレートが60Hzにとどまること、常時表示のAlways onディスプレイには対応しないこと、Dynamic Islandには対応しないことなど、多くの要素はiPhone 16eから据え置きとなりました。

120Hz駆動のiPhoneと比べるとスクロール時に体感できる差があり、常時表示ならではの便利さが享受できないのも残念。このあたりは、手ごろな価格で購入できるエントリーモデルとして割り切りが必要でしょう。

iPhone 17との差としては、iPhone 16eに引き続いて超広帯域無線通信(UWB)に対応しない点も挙げられます。iPhoneの「探す」アプリでは、AirTagの詳細な場所を検索する機能が利用できないので、AirTag愛用者にとっては物足りなさを感じそう。

  • iPhone 17(左)はUWBを利用して詳細な場所を検索する緑色のアイコンが表示されるが、iPhone 17e(右)は経路を探すアイコンにとどまる

    iPhone 17(左)はUWBを利用して詳細な場所を検索する緑色のアイコンが表示されるが、iPhone 17e(右)は経路を探すアイコンにとどまる

iPhone 17シリーズと同様にSIMカードスロットがなくなり、eSIMオンリーになったのは覚えておきたいポイント。特にMVNOは手続きが必要で、手数料がかかる場合もあるので、どのような手続きが必要かを事前に確認しておくのがよいでしょう。

装備底上げでも10万円を切る価格をキープ、妥協のない1台に

先代のiPhone 16eの登場時、それまでのiPhone SEとの価格差から「エントリーモデルなのに高価だ」と批判の声が挙がりましたが、いざ売り出されるとバランスのよさが評価されて安定して売れるヒットモデルとなりました。iPhone 17eは、価格据え置きでさまざまな要素が底上げされており、iPhone 16e以上に評価されるモデルになりそうです。最新のA19チップを採用するので、OSアップデートも今後数年は対象になるでしょう。

「最新のiPhoneが欲しいが、10万円以上は出せない」「便利なMagSafeアクセサリーを活用したい」「数年は買い替えず長く使いたい」と考える人に響く、妥協のないエントリーモデルだと感じました。

  • 評価の高いiPhone 17(左)に装備がグッと近づいたiPhone 17e(右)。価格差は3万円あり、ケースやストラップ、充電器、モバイルバッテリーなどを追加で購入してもお釣りが来る

    評価の高いiPhone 17(左)に装備がグッと近づいたiPhone 17e(右)。価格差は3万円あり、ケースやストラップ、充電器、モバイルバッテリーなどを追加で購入してもお釣りが来る