Bluetooth LE Audioで、ラジオのような「1対多」の音声配信を可能にするワイヤレス音声ブロードキャスト技術「Auracast」。2022年に仕様が完成し、ニッチながらも補聴器やイヤホン、スマートフォン、送信機などでの採用が広がっている。
そうした中、独Sennheiserは1月22日(現地時間)、Auracastに対応したテレビ視聴向けワイヤレスTVヘッドホンシステム「HDR 275 TV Headphones」を発表した。テレビ視聴に最適化したヘッドホン「HDR 275」に、デジタル送信機「BTA1」を同梱する。
映画やドラマを大音量で楽しみたいが、スピーカーでは周囲への配慮が必要になる場合がある。従来のBluetoothヘッドホンはテレビと1対1で接続する方式が一般的で、複数人が同時に利用することは難しかった。Auracast対応のHDR 275 TV Headphonesは、こうした制約の解消を狙う。
デジタル送信機「BTA1」をテレビに接続することで、複数のヘッドホンやイヤホン、スピーカーへテレビ音声を同時配信できる。深夜に複数人で映画を視聴する場合でも、それぞれが好みの音量で、ワイヤレスの自由度を保ったまま楽しめる。
接続端子はHDMI ARCに加え、光デジタル、3.5mmアナログ入力を備える。最新の4Kテレビから旧世代のオーディオ機器、ゲーム機、PCまで幅広く対応する。入力切替や音声モード切替は本体ボタンで行え、テレビまたはHDMI ARC接続時にはバーチャルサラウンドや音声強調機能も利用できる。
ヘッドホン「HDR 275」は、長時間の映画鑑賞やスポーツ観戦を想定し、装着時の快適性を重視した設計とした。軽量構造に加え、イヤークッションには耳の蒸れを抑える通気性素材を採用する。ハウジング部には、手探りでも判別しやすい大型ボタンを配置し、音量調節や電源操作を直感的に行えるようにした。1回の充電で最大50時間の連続再生が可能で、イヤーパッドとバッテリーはユーザー自身で交換できる。
専用アプリ「Smart Control Plus」(Android/iOS)を用いて、左右バランス調整、デバイス別の音質モード選択、イコライザー設定などをパーソナライズできる。古い映像作品で目立ちやすいヒスノイズやスタティックノイズを抑えるノイズ抑制機能も備える。
欧州および米国では2月3日に予約受付を開始する。価格は299.95米ドル/249.90ユーロ。送信機「BTA1」の単体販売も行い、価格は129.95米ドル/129.90ユーロとなっている。

