米Nex Computerは1月21日(現地時間)、1台のスマートフォンでAndroid、Linux、Windows 11の3つの環境を利用できるスマートフォン「NexPhone」を発表した。

同社は、スマートフォンをノートPCのように利用するための外付け周辺機器「NexDock」シリーズで知られる。創業者兼CEOのエムレ・コズマズ氏は、14年前に掲げた「スマートフォンを唯一のコンピュータにする」という構想が、NexPhoneによって具現化したと語っている。

NexPhoneは、1台のデバイスで3つのOS環境を使い分けられる。

  • Android 16による日常利用: メイン環境にAndroid 16を採用する。不要なプリインストールアプリを排除したクリーンな構成で、軽快なスマートフォン体験を提供するとしている。
  • Linux(Debian): フル機能のLinux環境が含まれており、Debianをアプリとして起動可能。GPUアクセラレーションにも対応している。
  • デュアルブートによるWindows 11: デバイスを再起動することでWindows 11環境に切り替えられる。スマートフォンでWindows 11を操作するための独自モバイルUIを開発。2010年代にMicrosoftが展開していた「Windows Phone」を想起させるデザインを採用し、タッチ操作の利便性を高めた。

これら3つの環境はNexPhone単体でも利用できるが、外部モニターやキーボード、マウスに接続することで、デスクトップPCに近いワークフローを実現する。Android 16のデスクトップモードではChromebookに近い操作感となり、Windows 11に切り替えることで一般的なWindows PC環境を利用できる。

主な仕様は以下の通り。

  • SoC: Qualcomm QCM6490
  • メモリ: 12GB
  • ストレージ: 256GB、microSD対応
  • ディスプレイ: 6.58インチ(1080 × 2403、403 PPI)、120Hz
  • メインカメラ: 64MP(Sony IMX787センサー採用)
  • バッテリー: 5000mAh
  • 耐久性: MIL-STD-810H、IP68・IP69K
  • サイズ:173 × 82.6 × 13.1mm、256g

Nex Computerは、NexDockが実務現場で実際に利用されている実績を踏まえ、NexPhoneについても同様の需要があると判断した。そのため設計においては、最新性能よりも実用性と長期サポートを重視したとしている。

Qualcommの「QCM6490」は、一般的なスマートフォン向けではなく、産業用・IoT向けのシステム・オン・チップ(SoC)である。これにより、Qualcommから2036年までの長期にわたるサポートが提供される。

NexPhoneの価格は549ドル。現在199ドルの予約金(返金可能)を支払うことで優先的に購入権を確保できる。出荷開始は2026年第3四半期を予定している。