ラスベガスで年に1度開催される世界最大のエレクトロニクスショー「CES」の会期に合わせて、PCメーカー各社がAI半導体を載せた2026年の最新モデルを発表しました。ASUSはCESの本会場であるベネチアン・エキスポにブースを構えて、最新ラインナップを一堂に展示。1月から順次、日本市場に投入が予定されている新製品をレポートします。

  • ASUSが展示した新製品群

    ASUSがCES 2026で発表したPC製品の中から、今後日本に上陸が予定されているラインナップを振り返ります

Zenbook Aシリーズのラインナップがさらに充実

ASUSのプレミアムノートPCのシリーズである「Zenbook」では、2画面ノートPCや新素材を採用したモデルが注目を集めました。

Zenbook A16は、日本ではZenbook SORAとして展開されてきた14インチノートPCの後継機を大型化したモデル。サイズが16インチに大きくなり、QualcommのPC向けプレミアムチップセットであるSnapdragon X2 Eliteを搭載しました。

  • ASUS Zenbook A16

    16インチのASUS Zenbook A16。筐体には独自素材のセラルミナムを採用しています

80TOPSのNPU性能を備えるチップセットがAI関連のタスクを軽々とこなし、バッテリーによる連続駆動20時間以上を目安とする省電力駆動を実現しています。独自の高耐久・低指紋素材である「セラルミナム」を、ボディの天板だけでなく底面にも採用して、薄型軽量と堅牢性を両立させました。指紋やキズが付きにくい素材としても定評があります。

Zenbook SORAと同じ14インチの後継機として、Zenbook A14も発売されます。14インチモデルは3Kの120Hz表示に対応する有機ELディスプレイを搭載。16インチモデルは14インチモデルと一緒に、日本市場では新しいZenbook SORAの16インチとして2月下旬から3月頃に発売予定。16インチモデルは20~30万円のレンジに収まりそうです。

Zenbook DUOはZenbookシリーズのフラグシップモデル。本体を展開した上下両面に14インチのデュアル3K 有機ELディスプレイを搭載する斬新なデザインのノートPCです。前モデルのDUOからベゼルが薄くなり、本体を180度展開しても、上下ディスプレイの間のギャップが目立ちにくくなりました。

  • ASUS Zenbook DUO

    自由な2画面の使い方ができるASUS Zenbook DUO。ヒンジの堅牢性も高めています

着脱可能な専用Bluetoothキーボードが付属。本体に装着すると、外見も普通のノートPCのように見えます。チップセットにはIntel Core Ultra シリーズ3を搭載し、NPU性能は50TOPSに到達。MicrosoftのCopilot+ PCの要件を満たしています。日本では1月中の発売が予定されています。

ハイエンドモデルのZenbook Sシリーズは16インチと14インチの2モデル展開です。天板とボトムを含む筐体の素材に軽量性と剛性にも富むセラルミナムを採用。16インチの方はチップセットをAMD Ryzen AI 400とIntel Core Ultra 9から選択可能。14インチはIntel限定になります。高性能な各社のAI対応チップの性能を引き出しながら安定動作を実現するため、放熱性能を高めています。

  • Zenbook S

    上位モデルのZenbook Sシリーズは16インチと14インチの2モデル展開

ビジネスPCの限界を高めたExpertBook Ultra

クリエイター向けおよびビジネス向けのラインナップでも、独自の進化が見られます。ExpertBook Ultraシリーズはビジネス用途を想定した法人仕様のノートPC。日本では5月下旬から6月ごろに発表発売を予定しています。

  • ASUS ExpertBook Ultra

    ASUSのビジネス向けPCの新たなリファレンスとなるASUS ExpertBook Ultraシリーズ

Windows 11 Proがプリインストールされるほか、ASUS独自の「MyExpert」アプリは、従来法人向けモデルに搭載されていたAI ExpertMeetというアプリを発展させています。会議の議事録をとったり、画面にウォーターマークを表示してウェブ会議の画面情報を盗み取られないようにしたり、名刺情報の共有機能などを統合していました。MyExpertは新たにChatGPTとの連携によるAIチャット機能が追加されています。

ExpertBook Ultraは法人向けノートPCの最上位モデル。3Kの「タンデムOLED」という、2枚の有機ELディスプレイを重ねる構成で暗部の再現力を向上させています。重量は約980gから1kg強に軽量化。外部ディスプレイに接続して、デスクトップPC的に使うクラムシェルモードにも対応できる排気構造を採用しています。

多様なニーズに対応するVivobookとChromebook

ASUS Vivobook Sシリーズはユーザーが買い求めやすい価格でありながら、最新のプラットフォームを導入したコストパフォーマンスの高いシリーズです。サイズ展開は16インチと14インチ。天板には金属を使いながら、本体は樹脂系素材としてコストを抑えています。オーディオ再生はSシリーズと同様にDolby Atmosに対応。

  • ASUS Vivobook S

    汎用性の高さも魅力的な14インチのASUS Vivobook Sシリーズ

Vivobookシリーズはすべての製品で、カスタムオーダーによりチップセットがIntel・AMD・Qualcommから選べます。16インチのモデルは据え置きのノートPCとして使われることも想定されることから、キーボードにテンキーを加えています。

なおVivobookシリーズの中では、今後日本での展開予定がない「Vivobook S 16 Flip」も展示されていました。本体のディスプレイヒンジ部が360度回転する2-in-1タイプのノートPCです。

  • Vivobook S 16 Flip

    ASUS Vivobookのフリップタイプ

Google Chromebookシリーズは発売済みの14インチ「CX14」のほか、15インチの「CX15」には新色のグリーンとピンクが追加されます。

Chromebookシリーズには12インチ/2.5K・120Hzのタッチディスプレイをキーボード側から切り離せる2-in-1タイプの「CM32」も出展されました。専用カバーにはキックスタンドが付いているほか、スタイラスペンを収納して自動で充電できるポケットがあります。日本でコンシューマ向けに販売されるモデルは6~7万円前後の値付けが予想されています。

  • Chromebook CM32

    ノートPC、タブレットとして2-in-1デバイス的な使い方ができるChromebook CM32

Prot ArtシリーズがGoProとコラボ

アクションカムのGoProとコラボレーションしたノートPC「ProArt P13」も登場します。ASUSの人気モデルであるProArt PX13をベースに、GoProのデザインを天板にあしらった特別モデルです。

  • GoProとコラボのProArt P13

    GoProとコラボのProArt P13

キーボードに「GoProキー」を配し、GoProプレーヤーアプリへのスピードアクセスが可能。GoProで撮影した360度ムービーファイルは、従来はGoProのアプリでないとプレビューできませんでしたが、このコラボレーションモデルではASUSの「StoryCube」という写真編集管理アプリで手軽にプレビューと簡単なファイル編集が可能になっています。メモリはベースラインの64GBから最大128GBまで増設可能です。本体とデザインを合わせた専用ケースなど付属品も充実しています。2月下旬に台数限定で発売予定です。

  • GoProコラボモデルの付属品

    付属品も充実しています

ROGブランド初の2画面ゲーミングノート

ASUSのゲーミングブランド「ROG」では、次世代ノートPCの最高峰のスペックと独自デザインが強調されました。

ROGのブランドに初の2画面ゲーミングノートPC「ROG Zephyrus DUO」が登場。Intel Core Ultra シリーズ3の最高峰チップセットと、NVIDIA GeForce RTX 5090グラフィックスまで選択可能。とてもハイスペックなデュアル画面搭載モデルです。本体を山折りにして立てて設置する「テントモード」にもできます。想定されるユースケースは対面によるゲームコンテンツの対戦、あるいはビジネスシーンでの対面プレゼンテーションなど。16インチの大画面を2枚設けることで、クリエイターのモバイルワークをサポートすることも想定しています。

  • ROG Zephyrus DUO

    ROGから登場する2画面ゲーミングノートPC、ROG Zephyrus DUO

「ROG Flow Z13 KJP」はゲームスタジオのKojima Productionsとのコラボモデルです。PC本体だけでなく、マウス・ヘッドセット、マウスパッドもコラボしました。デザイナーの新川洋司氏が統一されたデザインコンセプトを手がけています。PC体験は2025年モデルのROG Flow Z 13をベースにリデザイン。メモリが最高64GBから最高128GBに増強されたほか、素材にカーボンを融合させた新しいデザインと専用のハードケースが付属します。

  • ROG Flow Z13 KJP

    コジマプロダクションとコラボした特別なゲーミングPC、ROG Flow Z13 KJP

Snapdragon Xシリーズを搭載する初のデスクトップPC

このほかにもASUSのブランドから新たに登場する据え置き型のデスクトップPCも新製品が充実しました。

「ASUS V400 AIO」は、発表時点で初のSnapdragon Xシリーズを搭載する一体型AI PCとなります。ディスプレイもタッチ操作に対応。従来のIntel・AMDのチップセットを搭載するASUSのデスクトップPCよりも安価な設定になりそうです。

  • ASUS V400 AIO

    Snapdragon Xシリーズのチップを載せたASUS V400 AIO

スモールファクターのデスクトップPCである「ASUS V700/V500 Mini Tower」シリーズも発売されます。ブラックのモデルはフロントパネルにインテリアにも馴染む木目調のスタイリッシュなデザインを採用した点が特徴です。チップセットはIntel・AMDが選択できます。

  • デスクトップ製品群

    シンプルでスタイリッシュなASUSのデスクトップPCも一新

今年のCESでも、ASUSの圧倒的に幅広いPC製品のラインナップが紹介されました。最新のAIチップセットを採用するPC製品が拡大することにより、ビジネスからクリエーション、ゲーミングまで幅広く新しい体験が生まれそうです。