Q:Apple Intelligenceで「メール」アプリも便利になりますか?

A:重要なメールを目立たせるほか、メールの内容を要約したり、返信を省力化したりする機能もあります

Apple Intelligenceの作文ツールで文章を書き直す方法要約する方法は、本連載の以前の記事で取り上げました。

このように文章を書き直したりまとめたりする機能を、メールでも使えたら便利ですね。今回はMacの「メール」アプリでの操作を紹介します。

優先メッセージと要約を使ってみる

Macの「メール」アプリも、Apple Intelligenceのさまざまな機能と連係しています。 まず、重要なメールがApple Intelligenceによって判断され、目立つように表示されます。

  • 「メール」アプリの「表示」メニューから「優先メッセージを表示」を選択してチェックを付けた状態にしておくと、期限が迫っているメールなどが受信トレイの上部に表示されます

作文ツールにある要約の機能と同じように、メールの文章も要約できます。

  • メールを少しだけ下にスクロールすると、右上に「要約する」が表示されます。これをクリックします

  • メールの内容が要約されます

メールの返信も自動化できる?

問い合わせのメールなどに返信する際に、返信内容の候補が自動で表示されることがあります。この機能は「スマートリプライ」といいます。試してみましょう。

打ち合わせの日時を相談するメールを受け取りました。来週の火曜日と水曜日のどちらがいいか、都合の良い時間帯はいつかと尋ねられています。

  • このメールに返信したいと思います。返信のアイコンをクリックします

  • 受け取ったメールの内容をもとにして、返信を入力する箇所に「火曜日が良い」「水曜日が良い」と自動で候補が表示されました。都合の良い方をクリックします

  • クリックした内容に基づいてメール本文が作られました。さらに、都合の良い時間帯を指定する吹き出しも自動で表示されました。クリックして選択します

  • 都合の良い時間帯もメール本文に挿入されました

あとは文章のトーンですね。このように箇条書きでやりとりすることの多い職場などであればこれで用が足りるかもしれませんが、簡素すぎる場合もあると思います。作文ツールを使ってみましょう。

  • メール本文を選択し、上部の作文ツールのアイコンをクリックします。作文ツールが表示されたら「プロフェッショナル」をクリックしてみます

  • このような文章になりました

ChatGPTと連係してトーンを整える方法もあります。詳しくは本連載の以前の記事を参照してください。

  • 作文ツールの「作文」をクリックして、ChatGPTとの連係を開始します

  • 「社外の人に送信する、丁寧なメールの文章にして」と入力し、returnキーを押してみます

  • ChatGPTから文章が返ってきました。さらに微調整することもできます

手作業での修正は完全に不要でそのまま送信できる、とまではならなくても、ある程度省力化したり表現の参考にしたりすることはできると思います。

メールのスレッドも要約できる

ところで、本記事の前半でメールの要約を紹介しましたが、最初のメールに対して返信がある場合は、メールのつながりである「スレッド」について要約されます。

  • 先ほど作成した返事を送信した後は、やりとりした複数のメールがスレッドとしてつながって表示されます。右上の「要約する」をクリックします

  • 受け取ったメールと自分が送った返信の両方の内容が要約されました

【今回の余談】
Apple Intelligenceを実際に使ってみると「こんなことができるのか」と体感できます。メールは実感としてわかりやすい例ではないかと思います。今後、Apple Intelligenceが進化したら、さらに便利になりそうです。
なお、本連載は、次回から「マイナビニュース」と「Mac Fan Portal」の2つのサイトで交互に掲載されることになりました。回によってどちらかのサイトに連載記事が掲載されますが、両方のサイトでご愛読くださいますようお願いします。連載のバックナンバーに言及するときはリンクを貼るなど、読者の皆様にとってできるだけ読みやすくなるようにしていきます。
それでは次回も、よろしくお願いします。