Cooler Masterは今回、COMPUTEX会場の方にはブースがなく、台北市内の本社ビルで新製品の発表会を行っていた。本レポートでは、そこで展示されていたCPUクーラー、ケースファン、ケースの注目製品についてお伝えしよう。

  • ヒートシンク型でお馴染みのCooler Master本社ビル

    ヒートシンク型でお馴染みのCooler Master本社ビル

  • 新製品の展示はその1階で行われていた

CPUクーラーは、「V8 Ace」「V4 Alpha」「V4 Core」などが展示。このシリーズの特徴は、3Dヒートパイプを採用することだ。3Dヒートパイプは、通常のU字型のヒートパイプの真ん中に分岐を追加して、「山」の字のような形にしたもの。このようにすることで、フィンの中央にも熱をうまく伝えることができるという。

  • 中央にもう1本追加するのが3Dヒートパイプだ

  • CPUベースから上に伸びているヒートパイプが見える

同社のCPUクーラーでは、3Dベイパーチャンバーという技術もあるが、TDPが500W以下の時は、3Dヒートパイプの方が冷却効率が高いそうだ。まずは、シングルファンのV4 Coreと、デュアルファンのV4 Alphaを、今年Q3に発売。エンジン型のデザインを採用したV8 Aceは、年末の投入予定だ。

  • 3Dヒートパイプを2本搭載する「V4 Core」

  • エンジン型のデザインを採用した「V8 Ace」

そしてケースファンで注目したいのは「MasterFan XT AL」。この型番の"AL"が示すのはアルミだ。ただ、フレームがアルミ製という製品はほかにもあったが、これはそれに加えて、ブレードまでアルミ製とのこと。高性能ファンでの採用が増えたLCP(液晶ポリマー)より剛性に優れ、4,000rpmという超高速回転を実現する。

  • これが「MasterFan XT AL」。フレームもブレードもアルミ製だ

剛性が高いので、超高速回転でも変形しにくく、フレームとブレードの間のクリアランスを狭くし、エアフローを強化できる。クリアランスは、展示のプロトタイプでは0.8mmだったが、製品版では0.5mmまで狭くしたいとのこと。フレームは30mm厚で、12cm/14cmモデルをラインナップする予定だ。

ケースでは「MasterFrame 600/500/400」が登場する。MasterFrame 600は、レイアウトの自由度の高さが大きな特徴だ。オプションの交換用フロントパネルも用意するが、最近流行の木製パネルのほか、石のバージョンもあるのが面白い。7月の発売予定で、価格は35,000円前後になる見込みだ。

  • 「MasterFrame 600/500/400」は、ブラックのほかシルバーも用意。メタリックで高級感がある

  • このように様々なレイアウトに対応する

  • オプションのフロントパネル。石もある

また「MasterFrame 360° Panoramic」は、フロントと両サイドが強化ガラスになっているミドルタワーケース。曲面ガラスによるピラーレスデザインを採用しており、左右両側からケース内部をよく見ることができるだろう。

  • 曲面ガラスを採用した「MasterFrame 360° Panoramic」

  • フロントにはフィギュアも飾れそうなスペースもある