Motorolaは4月24日(米国時間)、新製品発表イベント「Motorola Grobal Mega Launch 2025」を開催し、モトローラのAI「moto ai」を統合した最新スマートフォン「motorola razr 60 ultra」「motorola razr 60」、「motorola edge 60 pro」「motorola edge 60」を発表した。日本国内における販売は未定。
moto aiの進化
moto aiはこれまでも画質調整や手ブレ補正といった撮影体験を向上する機能を中心に同社スマートフォンに搭載されてきた。一般的なAIエージェントがスケジュール管理やアイデア提供、作業効率化などを支援する存在になっているのに合わせ、moto aiもユーザーのパートナーとして進化。利用者の状況を理解する「文脈認識」、利用者の好みや記憶に応じてカスタマイズする「パーソナライズ」、自然言語を認識してローカル/クラウド両方で対応する「コラボレーション」、アプリやデバイス間を連携する「全連携」をコンセプトにユーザーを支援する。
moto aiの新機能は次の通り。これらは同時発表されたmotorola razr 60ファミリー やmotorola edge 60ファミリーに搭載される。
全体機能
- Next Move:画面に表示された情報(例:レシピや旅程)に応じて次の行動を提案
- Playlist Studio:表示内容から最適なプレイリストを自動作成
- Image Studio:生成AIを活用して画像・ステッカー・壁紙を作成
- Look and Talk:目線だけでAIを起動するため、音声コマンドが不要(razr ultra限定)
- Smart Connect with AI:音声でテレビ表示、PCミラーリング、マルチタスクHubに切り替え可能
写真・カメラ向けAI機能
- Signature Style:写真を自動補正(料理、ポートレート、風景スタイルなど)
- Group Shot:複数写真を合成し、全員が目を開けている写真を自動生成
- Catch Me Up:通知要約(MetaのLlamaモデル搭載、オフライン可)
- Pay Attention:文字起こし+スピーカーラベル対応
加えて、Google GeminiやMicrosoft Copilot、Perplexity(検索AI)とも連携し、ユーザーがタスクに最適なAIエージェントと対話したり、好きなAIエージェントと対話したりできるという。タスク処理はクラウドとオンデバイスのハイブリッドで行い、Meta Llama(Metaの次世代LLM)、Google Gemini 2(Googleの次世代LLM)、Imagen 3(Googleの画像生成AI)といったモデルを統合して提供している。
motorola razr 60ファミリー
motorola razrシリーズは、閉じるとコンパクトに持ち運べる縦折タイプのスマートフォン。最新モデルの「motorola razr 60 ultra」と「motorola razr 60」は、前世代から最大35%強度を高めた新設計のチタン補強ヒンジを採用し、IP48の防塵・防水性能に対応した。
専用のAIキーを押して手軽にmoto aiを起動できるほか、カメラセンサーを使い端末に視線を向けることでmoto aiのLook and Talk機能にアクセスできる。
motorola razr 60 ultraの搭載プロセッサはSnapdragon 8 Elite Mobile Platformで、高解像度化した7.0インチのpOLEDディスプレイを搭載。ultraシリーズでのみ、Corningの最新ガラスセラミック素材「Gorilla Glass Ceramic」を採用する。またmotorola razr 60の搭載プロセッサはMediaTek Dimensity 7400Xで、6.9インチのpOLEDディスプレイを搭載する。
razr 60 ultraシリーズでは“トリプル50MPカメラシステム”も特徴で、背面に50MPカメラ2基、前面に50MPカメラ1基を搭載。外装にもバリエーションがあり、razr 60 ultraシリーズでは木製仕上げやアルカンターラ素材などを取り入れた4種類、通常のrazr 60シリーズではレザー風仕上げやナイロン風仕上げなど4種類から選べる。
motorola edge 60ファミリー
motorola edgeシリーズはストレート型のスマートフォンで、最新モデルのmotorola edge 60は「motorola edge 60 pro」と「motorola edge 60」の2種類をラインナップする。画面エッジ部を曲線で仕上げた「quad-curved」デザインを採用し、ディスプレイは6.7インチのpOLED。IP68またはIP69という高水準の防塵防水性を備え、MIL-STD-810Hにも準拠する。
motorola edge 60 proの50MPメインカメラにはソニーのモバイル用イメージセンサー「Sony LYTIA 700Cセンサー」を採用し、どんな照度環境でもより明るく鮮やかな撮影が可能とする。カメラ構成は50MPメイン、50MPフロント、120度超広角。motorola edge 60 proでは光学3倍、最大50倍のデジタルズームに対応する。先に記載したmoto aiの新機能も利用可能。
motorola edge 60 proの搭載プロセッサはMediaTekのNPU内蔵プロセッサ・Dimensity 8350 Extremeで、バッテリーは最大6,000mAhと大容量(AP地域は5,000mAh)。90W TurboPower急速充電もサポートする。motorola edge 60はMediatek Dimensity 7300プロセッサを内蔵し、バッテリーは5,200mAh容量、68WのTurboPower急速充電に対応する。
moto buds loopとmoto watch fit
このほか、オープンイヤー型の完全ワイヤレス「moto buds loop」と、1.9インチOLEDディスプレイを搭載したスマートウォッチ「moto watch fit」も発表されている。