iPadのカスタマイズとして、前回の記事ではロック画面やホーム画面の壁紙を自動的に切り替えるテクニックを紹介しました。第6回目となる今回は、iPadに標準搭載されている「集中モード」と連携して、ロック画面やホーム画面の壁紙、そしてホーム画面のレイアウト(ホーム画面上に表示されるアプリ等)を切り変える方法について解説します。これをマスターすると、iPadの用途ごとに集中モードを切り替えて、専用にカスタマイズされた画面をすぐに表示できます。

集中モードとは?

iPadには「集中モード」という機能が標準で搭載されています。この機能を利用すると、仕事や趣味、フィットネス、読書などiPadで行う作業(アクティビティ)に応じて、着信や通知をカスタマイズできます。

たとえば、仕事をしているときは仕事関連の通知や着信だけをオンにしたり、睡眠中は重要な連絡以外の通知や着信を一切オフにしたりなど、iPadを使うシーンにあわせて気を散らすものをできるだけ減らせます。

また、集中モードでは、集中モードごとに任意のロック画面やホーム画面を設定可能です。仕事の集中モードを作成する場合は、仕事にふさわしいロック画面や仕事に適したアプリ&壁紙がホーム画面に表示されるようにできるのです。

そして、いざ仕事を始めよう!と思ったときに仕事の集中モードに切り替えれば、すぐに仕事に適した環境で作業を開始できます。

  • プライベートと仕事など、iPadの利用シーンに合わせてロック画面やホーム画面を別々にしたいなら、集中モードを活用しましょう。コントロールセンターやロック画面から目的の集中モードを選ぶだけで、素早く切り替えられます

まずはカスタムのロック画面を作ろう

では、実際に集中モードの作成方法を解説していきます。ここでは、仕事の集中モードを作成する方法を紹介しますが、どのような集中モードでも基本的な作り方は同じです。

まず最初は、ロック画面の作成を行いましょう。ロック画面を長押しすると画面下部に[+](新規を追加)ボタンが表示されるので、それをタップすると新しいロック画面を作成できます。

壁紙を選び、時刻表示をタップして、時計のフォント、カラー、スタイルを変更したり、ウィジェットを追加したりして、仕事にふさわしいロック画面を作成しましょう。

  • ロック画面を長押しして、画面右下の[+]ボタンをタップします。[カスタマイズ]をタップして既存のロック画面を編集しても構いません

  • ロック画面の壁紙を選択します(ここではシンプルな色に設定するため[カラー]を設定します)

  • 時刻表示をタップして時計のフォントなどを変更したり、画面左の[ウィジェットを追加]からウィジェットを追加します。編集が終わったら画面右上の[追加]をタップします

  • ロック画面とホーム画面に同じ壁紙を利用する場合は[壁紙を両方に設定]を選びます。ホーム画面だけ別の壁紙にするには[ホーム画面をカスタマイズ]を選びます(ここでは両方に同じ壁紙を設定)

  • 新しいロック画面が作成されます。タップすると、新しいロック画面が表示されます

ホーム画面をカスタマイズしよう

ロック画面の作成が終わったら、次に行うのはホーム画面のカスタマイズです。アイコンが震えるまで画面を長押しして、アプリやウィジェットを追加したり、ホーム画面の好みの位置に移動したり、不要なアプリを削除したりして、仕事にマッチするホーム画面を作り上げましょう。

この際におすすめなのは、作成する集中モードごとに表示するアプリやウィジェットを1画面にまとめること。アプリがたくさんあって入りきらない!という場合は、以前の記事で紹介した「Launcher」などのランチャアプリを利用するといいでしょう。

  • 集中モードの内容にあわせて表示したいウィジェットやアプリを1画面にまとめます

集中モードを設定しよう

集中モードにあわせてロック画面とホーム画面を作成したら、いよいよ集中モードを設定していきます。

「設定」アプリを開いてサイドバーから[集中モード]を選び、[+]ボタンをタップすると「ゲーム」や「パーソナル」「フィットネス」「仕事」などのカテゴリが表示されますので、その中から作成したい集中モードを選びましょう。

そして以下のように集中モードのカスタマイズを開始して通知の設定を行い、先ほど作成したロック画面とホーム画面を集中モードにリンクさせれば完成です。

  • 「設定」アプリを起動して[サイドバー]から[集中モード]を選び、画面右上の[+]ボタンをタップします

  • 「何に集中したいですか?」という画面が表示され、集中モードのカテゴリが表示されます。任意の集中モードをタップしましょう(ここでは「仕事」を選択)

  • 次の画面で[集中モードをカスタマイズ]をタップします

  • [通知を知らせない]欄にある[連絡先]と[アプリ]をタップして、通知を許可する/許可しない連絡先とアプリを設定します

  • [画面をカスタマイズ]欄からロック画面の下にある[選択]ボタンをタップします

  • ロック画面の選択画面が表示されるので、先ほど作成した集中モード用の壁紙を選び、[完了]をタップします

  • 同様にホーム画面の下にある[選択]ボタンをタップして、先ほど作成した集中モード用のホーム画面を選び、[完了]をタップします

  • 作成した集中モードに、ロック画面とホーム画面が登録されました。必要に応じて、そのほかの集中モードの設定を行い、終了です

集中モードを切り替えて便利に使おう

集中モードを作成したら、実際に試してみましょう。iPadで仕事を開始しようと思ったら、コントロールセンターから[集中モード]をタップして仕事用の集中モードを選択。すると、自動的にiPadのホーム画面が切り替わり、集中モードで設定したアプリしかホーム画面に表示されなくなります。

ここでは仕事の集中モードを作成する例を紹介しましたが、iPadを利用する用途に合わせてゲーム用、読書用、パーソナル用など複数の集中モードを作成しておくのがおすすめです。

そうすれば、iPadを利用するシーンに合わせて集中モードを切り替えるだけで、その用途に適したロック画面やホーム画面、通知設定等が適用され、iPadがより使いやすくなります。

  • たとえば、iPadでApple TVアプリを使っているときに仕事をしようと思ったら、コントロールセンターを開いて[集中モード]をタップします

  • 集中モードが表示されるので、仕事の集中モードをタップします

  • iPadのホーム画面が仕事の集中モード用に自動で切り替わります。画面をスワイプしても集中モードでリンクしたホーム画面しか表示されないので、仕事に集中できます

  • 集中モードを切り替えるには、ロック画面を長押しして目的の集中モードに紐づいたロック画面を選択することでも可能です

  • さまざまな集中モードを作ってみましょう。たとえば、仕事を終えてゲームをする際は、コントロールセンターからゲーム用の集中モードをタップ。すると、ゲーム用に作成したホーム画面にすぐに切り替えられます