サインインのときなどにApple Account(旧Apple ID)で2ファクタ認証の手続きをすると、Appleからサインインを試みた場所の通知を受けることがあります。その場所が現在地とは異なる、それも数キロどころか数百キロ離れていると、なにやら不安を感じてしまうものです。
その現実と多少離れた場所の通知を受ける問題は、それほど厳密に考える必要はありません。より重要なのは通知を受けたタイミングで、自分がサインインを試みた時刻とほぼ一致しているのならば、通知を受けた場所が外国でないかぎり自分に関するものと認識していいでしょう。
なぜ現実と大きく離れた場所が通知されるかについては、「IPアドレス」が関係しています。IPアドレスとは、スマートフォンやパソコンなどインターネットで通信を行う端末に割り振られる識別番号で、インターネットで行われるあらゆる通信に必要な情報です。
当然、iPhoneにもIPアドレスが割り当てられますが、モバイル回線使用時は通信キャリアが自社で運営するネットワークシステム(プライベートネットワーク)の管轄下にあり、iPhoneの現在位置とはリンクしていません。場所を特定できるとすれば、そのプライベートネットワークが外部回線(グローバルネットワーク)に接続する地点であり、日本では東京や大阪など大都市およびその近郊になることが一般的です。
もし、Appleから2ファクタ認証の通知を受け、そこに表示されている場所が現在地から離れていたとしても、慌てる必要はありません。警戒すべきは、自分が2ファクタ認証の手続きをするはずもないタイミングでの通知で、その場合は迅速にしかるべき対応をしましょう。