ミニPCブランドとして知られるGEEKOM（ギコム）から、コストパフォーマンスに優れた「NUC A6」が登場しました。本製品は、AMD Ryzenプロセッサを搭載したAシリーズのモデルで、薄型軽量のデザインが特徴です。中でも本モデルはRyzen 7 6800Hを採用し、68,000円というリーズナブルな価格ながら、豊富なポート類と高級感のある外観を兼ね備えています。

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軽量コンパクトなのに豊富なポートが嬉しいボディ

開封して製品の外観や付属品をチェックしていきましょう。

本体サイズは約112.4×112.4×37mmと非常にコンパクト。金属製の筐体は、天板から側面までが一体成型されていて高級感があります。VESAマウントを用いた設置も可能で、75mm／100mm両対応のプレートが付属します。

  • パッケージは本体を上からみた画像があるだけのシンプルなもの

  • 本体、ACアダプタ、電源ケーブル、HDMIケーブル、VESAマウント用プレート、ネジ類が同梱されている

  • サイズは約112.4×112.4×37mm、重量は実測431.5gと非常にコンパクトで軽量

インターフェースは、前面にはUSB Standard-A（USB 3.2 Gen2）が2ポートとイヤホンジャック、背面にはDP Altモードに対応したUSB Type-Cが2ポート（USB4、USB 3.2 Gen2）とUSB Standard-AとHDMIも2ポートずつ、2.5Gの有線LANポートが1つあります。DP AltモードとHDMIを併用すれば、4画面の同時出力が可能です。合計で6つのUSBポートを備えているため、接続する周辺機器が多い人も安心。また、側面にはSDカードリーダーも搭載しています。

  • 前面にはUSB Standard-A（USB 3.2 Gen2）×2、3.5mmオーディオジャック、電源ボタンが並ぶ

  • 背面にはUSB Type-Cが2ポート×2（USB4、USB 3.2 Gen2）、USB Standard-A×2（USB 3.2 Gen2、USB 2.0）、HDMI 2.0×2、有線LAN（2.5G）

  • 左側面にはSDカードスロットを搭載

  • 右側面にポート類はなく、通気口が整然と並んでいるだけ

底面のパネルを外すことで本体内部へアクセスできます。メモリはSO-DIMM DDR5-4800が2枚、SSDはM.2 2280サイズが搭載されている他、2242サイズのM.2 SATAの空きポートがあります。メモリはCrucial、SSDはKingstonのものが搭載されていました。

  • 底面の四隅にあるゴム足を取ってネジ4本を外し、底面カバーを取り外すと金属板が現れる

  • さらにネジを4本外すと本体内部へアクセスできる

  • メモリ2枚とSSDが現れる。SSDは2242サイズの空きスロットがある

GEEKOM公式YouTubeには製造過程に迫る短い動画も公開されています

GEEKOM NUC A6のパフォーマンスをチェック

GEEKOM NUC A6は、Ryzen 7 6800H（8コア／16スレッド、最大4.7GHz）にメモリ32GB（DDR5-4800 16GB×2）、SSD 1TB（PCIe 4.0）という構成です。Ryzen 7 6800Hは、AMDのRembrandt世代のプロセッサであり、Zen 3+アーキテクチャを採用しています。これはZen 3アーキテクチャを改良したバージョンで、6nmプロセス技術を用いることで、従来のZen 3に比べて電力効率やパフォーマンスが向上しています。

このCPUは8コア16スレッドの並列処理性能を備えており、フルHD動画編集や軽めの4K編集といったクリエイティブ作業にも対応可能です。日常的なブラウジングやオフィス作業はもちろん、適度な負荷のクリエイティブ用途にも十分な性能を発揮します。

  • 「CINEBENCH R23」と「CINEBENCH 2024」の結果

  • 「PCMark 10」の結果

内蔵グラフィックスとして搭載されているRadeon 680Mは、RDNA 2アーキテクチャを採用し、前世代から大幅に性能が向上しています。軽量なPCゲームは快適にプレイ可能で、フルHD解像度であれば中程度の負荷のタイトルも設定を調整することでスムーズに動作します。

ただし、重量級のゲームを最高品質や高解像度で楽しむにはやや非力であるため、そこまでの用途には向きません。しかし、動画編集やGPUアクセラレーションを活用するソフトでは十分な性能を発揮し、本体サイズを考えると、この内蔵GPUの性能は非常に優れています。

  • 「3DMark」の結果

  • 「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」の結

  • 「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」の結果

ストレージには高速なPCIe 4.0のSSDが採用されています。CrystalDiskMarkで速度を計測したところ、シーケンシャルリードで約4,000MB/s、シーケンシャルライトで約3,000MB/sという結果に。より高速なSSDもありますが、実用では十分速いですし、容量も1TBあるため不満はないですね。

  • 「CrystalDiskMark」の計測結果

7万円以下の低価格で超高コストパフォーマンスを実現したミニPC

GEEKOM NUC A6は、コンパクトな筐体に収められたバランスの取れた性能により、日常的なブラウジングやオフィスソフトを使った作業はもちろん、軽いクリエイティブ作業やカジュアルなゲーミングにも対応できるミニPCです。

特に、スペースを取らず静音性を求めるオフィスワーク用途や、ハイスペックを必要としないコンパクトなサブPCを探している人、古くなった自宅用PCからの買い替えを検討している人にはピッタリの選択肢です。リーズナブルな価格帯で必要十分なスペックと拡張性を備えていて、コストパフォーマンスの高い魅力的な一台と言えるでしょう。