◆F1 24(グラフ52~58)
F1 24
EA Sports
https://www.ea.com/ja-jp/games/f1/f1-24
やはり3D V-Cacheの効果が見られないのがこのF1 24。描画オプションの負荷が過大か? とも思ったが、2Kで390fps近いフレームレートが出ていて負荷が過大というのはちょっと無理があるだろう。それはともかく結果(グラフ52~54)はもう御覧の通り差がほぼ見られない。フレームレート変動(グラフ55~58)も、有意な差があるとは言いにくい結果で、要するに「変わらない」事が再確認できたに留まった。
◆Far Cry 6(グラフ59~65)
Far Cry 6
Ubisoft Entertainment
https://www.ubisoft.com/ja-jp/game/far-cry/far-cry-6
逆に大きな性能向上を見せたのがFar Cry 6である。結果(グラフ59~61)を見ると、Ryzen 7 7800X3DですらRyzen 7 9700Xを上回るフレームレートを2.5Kまで維持しているが、Ryzen 7 9800X3Dはそこからさらに40fpsほどの上乗せを見せている。元が200fps程度であることを考えると、Ryzen 7 7800X3Dと比べても2割、Ryzen 7 9700X比だと3割弱の向上な訳で、これは大きな数字である。フレームレート変動(グラフ62~65)を見ても、2KでRyzen 7 7800X3DとRyzen 7 9700Xは部分的に絡み合っているが、Ryzen 7 9800X3Dは完全にグラフが分離している。2.5Kでも、冒頭10秒あたりまでは同等なものの、その先は完全にグラフが分離しており、フレームレートそのものが大幅に向上している事は明白である。
◆Forspoken(グラフ66~72)
ForSpoken
Square Enix
https://www.jp.square-enix.com/forspoken/
結果(グラフ66~68)を見ると、相変わらず2.5Kが低く3Kで戻る振る舞いを見せている。あるいは内部的に2.5Kは3Kで動作し、3Kが2.5Kで動作したりしてないか? と疑ったりもしたが、ログを見る限りそういうことはなさそうである。謎だ。
それは兎も角として結果(グラフ66~68)やフレームレート変動(グラフ69~72)を見ても、全くCPUによる差が無い。強いて言えば、2Kの110秒付近、あるいは2.4Kの冒頭や120秒付近などで多少の差は見られると言えば見られるのだが、均すとグラフ66の通り「差が無し」に収束してしまう。2Kで190fps弱だから、それほど描画オプションが厳しいという訳でも無いと思うのだが。
◆Hitman 3(グラフ73~79)
Hitman 3
IO Interactive A/S
https://www.epicgames.com/store/ja/product/hitman-3/home
Far Cry 6程ではないにせよ性能差が明確に出たのがHitman 3。結果(グラフ73~75)では2.5Kあたりまで明確に差が見られるし、4Kでも3D V-Cacheの有無で性能差がある(6fps程度の差だから大きくは無いが)。フレームレート変動(グラフ76~79)ではもともと変動が激しいゲームなだけに差が判りづらいが、3D V-Cacheの有無で2K/2.5Kはグラフが分離しているし、3K/4Kでも例えば30秒付近は3D V-Cache無しのRyzen 7 9700Xがちょっとフレームレートが落ち込み気味なのに対し、3D V-Cache搭載のRyzen 7 7800X3D/9800X3Dはむしろフレームレートが大きく盛り上がる。3Kだと更に90秒付近とか130秒付近でみられるRyzen 7 9700Xでのフレームレートの落ち込みが、Ryzen 7 7800X3D/9800X3Dには見られないといった具合に、処理の重いところでの性能の底上げが3D V-Cacheで実現しているのが判る。