今回は二つのテーマを取り上げる。一つ目はコントロールパネルの廃止。Windows 10をリリースする2015年のBuild 2015で、コントロールパネルから「設定」への移行は語られていた。コントロールパネル自身が枯れた機能であることは説明するまでもなく、Microsoftの判断は正しいのだが、同セッションでは「数年で」移行すると述べていたものの、すでに約10年が過ぎた。しかし、そのときを迎えようとしている。
Windows 10の各種設定ツールを紹介するサポートページでは、コントロールパネルが非推奨機能であることが明示された。説明によれば「互換性の理由から、また、まだ移行されていない一部の設定にアクセスするため、コントロールパネルはまだ存在しているが、可能な限り設定アプリを使用することをおすすめする」とある。
コントロールパネルに並ぶアプレットの大多数はレジストリエントリーを書き換えるに過ぎず、「設定」で各設定項目の参照性が高ければ置き換わってもさほど困らない。最近は検索にヒットする範囲も広がり、基本的な操作であれば困らないだろう。
だが、Windowsに関しては筆者もオールドユーザーのため、Windows 11でコントロールパネルを使用する場面も少なくない。約10年以上の時間を要したのは、Windows 10/11のUI/UXに右往左往した結果なのだろう。
そのため、今秋リリース予定のWindows 11 バージョン24H2で消えてなくなることはないが、着々とコントロールパネルから「設定」への移行は進んでいる。
そのWindows 11 バージョン24H2だが、前回の記事に引き続きモバイルへ寄り添う機能を備えるという。こちらが二つ目。別のサポートページでは、PC→Android、およびAndroid→PCのファイル共有機能を紹介している。
2019年5月以降の更新プログラムを適用したWindows 10とWindows 11、Android 9.0のAndroidデバイス。Android側のスマートフォン連携アプリ バージョン1.24032.518.0以降、PC側のスマートフォン連携 バージョン1.24032.156.0以降でファイル共有が実現可能だ。
本機能はWindows Insider ProgramのRelease Previewチャネルで有効らしいが、同チャネルは検証しておらず、Androidデバイスも日常的に使用していないため、具体的な機能は分からない。ただ、同種の機能は必要な時代なのだと気付かされた。先日出席したオンライン発表会で、資料のダウンロードURLが2次元コードで示されたため、慌ててスマホからアクセスしてメール共有した次第である。
おそらく2024年9月の品質更新プログラムで実装する機能と思われるが、WindowsとAndroidの親和性を鑑みると、メインのスマホを置き換える必要性を感じてきた。
MacならばiPhoneで十分だが、Windowsの場合はスマートフォン連携アプリの機能を踏まえても、Androidスマホが有用である。とはいえ、魅力的なAndroidスマホも見当たらないのが現状だ。今後の様子を見ながらデバイスの利用環境を整えたいと思う。