ふだんと変わりなくiPhoneを使用していると、突然「プライベートリレーは使用できません」という通知が。以前見たときには、しばらく放っておいたら表示されなくなったけれど、問題は何なのか、どう対処すればいいか気になりますよね。

ここでいうプライベートリレーとは、iCloud有償プランに含まれる付加サービス「iCloudプライベートリレー」のことで、WEBブラウジングの安全性とプライバシー保護を強化します。「設定」→「Apple ID(自分の名前)」→「iCloud」→「プライベートリレー」画面にある「プライベートリレー」スイッチをオンにすれば有効になり、通信内容を暗号化することで自分が誰でどのようなWEBサイトにアクセスしているか、誰にもわからなくなります。

iCloudプライベートリレーが有効なiPhoneは、ほかの端末/サーバからは「たびたびIPアドレスが変わる端末」に映ります。実際の接続経路はほぼ変化しないものの、経路の途中にある「プライベートリレーネットワーク」と呼ばれるプロキシサーバの一種がときどき切り替わることにより、外部には経路変更があったかのように映るわけです。

このしくみは、Appleと協力企業が提供するサーバにより運営されています。もしそのサーバにシステムトラブルが発生すれば、iCloudプライベートリレーの動作に問題が生じかねず、実際そのようなトラブルも報告されています。「プライベートリレーは使用できません」という通知が届き、Safariが使えなくなった、というのはその典型例です。

WEBブラウジングできなくなると困るという場合には、iCloudプライベートリレーのスイッチをオフにするか、Safari以外のブラウザを利用しましょう。2024年7月現在、iCloudプライベートリレーはSafariでのみ利用できるサービスで、ユーザの判断でオン/オフできるからです。プライバシーは低下しますが、iCloudプライベートリレーが復活するまではこの方法で乗り切りましょう。

  • 「プライベートリレーは使用できません」と通知されたとき、どうする?