iPhoneを"載せるだけ"で充電できる「ワイヤレス充電器」ですが、選びかたにはいくつかのポイントがあります。iPhoneの世代によっても差があるため、かんたんに説明してみましょう。
まずは、利用しているiPhoneが「MagSafe」対応モデルかどうかを確認します。2017年発売のiPhone X以降、すべてのiPhoneはワイヤレス充電(Qi規格)をサポートしていますが、iPhone 12以降は磁力を用い正確な位置調整を可能にする、Qi規格と互換性のあるMagsafeを採用しています。
最大ワット数も重要です。Qi規格は5Wと7.5W、10W、15Wの4つのパターンで出力する仕様で、12以前のiPhoneは最大7.5Wの入力に対応しているため、7.5Wに対応したワイヤレス充電器がもっとも速く充電できます。5Wと10Wのみに対応している充電器は、より小さい出力(5W)に自動調整してしまうため、そのぶん充電が遅くなります。
利用しているiPhoneが12以降であれば、「MagSafe対応」または「Qi2対応」と明記されたワイヤレス充電器が最適です。Qi2はMagSafeをベースに策定された規格で、磁力を用いた位置調整が可能なうえ、iPhone 12/iOS 17.4以降であれば最大15Wでの充電を可能にします。12以前のiPhoneの場合は、7.5W対応かどうかを確認すればひとまず安心です。
この点を踏まえず、適当に選んだ5W/10W対応ワイヤレス充電器をiPhone 15で使用するケースを考えてみましょう。出力は最大5WとQi2対応機の3分の1だから充電が遅く、磁力による位置調整が働かないから最適な充電ポイントが定まらず非効率、これならケーブルを使ったほうがいいや...ということになりかねませんよ?