日本放送協会(NHK)は5月17日、改正放送法が国会で成立したことを受けて、コメントを発表した。同法はNHKがインターネットを通じた番組の提供などを必須業務にすることを柱としたもので、ネット配信を見るアプリをダウンロードしたり、IDを取得したりして見始めた人はネットサービスの受信料負担の対象になるという。
改正放送法(放送法の一部を改正する法律案)では、NHKの放送番組を、放送の受信設備(テレビなど)を設置しない人に対しても継続的かつ安定的に提供するため、「原則としてすべての番組について同時/見逃し配信を行うこと」や「(放送番組と密接な関連がある)番組関連情報の配信を行うこと」を必須業務とすること、「民間放送事業者が行う放送の難視聴解消措置に対する、NHKの協力義務の強化」のふたつが明記されている。
NHKのコメントによると、ネットサービスの受信料については、「(既に)放送受信料を支払っている場合は、追加の負担なく利用可能」で、「テレビを持っておらず、スマートフォンやパソコンなどを持っているだけでは(受信料の)負担の対象にならない」とのこと。
一例として、「アプリのダウンロードやIDの取得などの一定の操作を行って、配信を受け始めた人」については、ネットサービスの受信料負担の対象となることを想定しており、詳細はNHKにおいて検討を進めているという。