iPhoneで問題なく接続できているWi-Fiアクセスポイントが、パソコンから接続しようとすると「802.1Xにより保護されているため共有できません」などと拒否される...それはひょっとして、大手通信キャリアが展開しているWi-Fiサービスではないでしょうか?

日本の大手通信キャリア3社は、かつて「キャリアWi-Fi」などと呼ばれる無料Wi−Fiサービスを展開していました。駅や空港、カフェやホテルなど人が集まりやすい場所にWi-Fiアクセスポイントを設け、スマートフォンの通信トラフィックを他の通信網へ分散させる目的で運営されていました。

しかし2024年現在では目的が変わり、各キャリアが展開するポイントサービスやクレジットカードなどの決済サービスに加入していれば、他社回線契約者でも接続できるようになりました。ドコモの「d Wi-Fi」、auの「au Wi-Fiアクセス」がそれです。

そしてその主なターゲットはスマートフォンユーザです。スマートフォンにはほぼ確実にSIMがセットされている点に着目し、SIM認証を利用した自動ログインをサポートしていることもポイントです。この自動ログインを可能にするのが「IEEE 802.1x認証」で、iPhoneの場合Wi-Fiをオンにして対象のWi-Fiエリアに入るだけで接続完了となります。

パソコンで「802.1Xにより保護されているため共有できません」と表示される場合でも、適切なIDとパスワードを入力すればログインできます。ただし、設定なしでサービス圏内に入るだけでWi-Fiサービスを受けられるスマートフォンと比べると、接続のハードルが高くなることは確かでしょう。

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