2024年3月現在、Apple Payには1台につき最大16枚(iPhone 8以前は最大8枚)のクレジットカードやプリペイドカード、電子マネーを登録できます。
利用できる交通系ICカードはモバイルSuicaとモバイルPASMO、モバイルICOCAの3種類、しかも端末1台につき1枚という制限はありません。だから交通系ICカードは問題なく併用でき、ユーザの判断で使い分けることが可能です。
複数の交通系ICカードを併用できることには、大きな意味があります。たとえば、モバイルSuicaでは非JR区間の定期券は原則JRとの連絡定期券としてしか購入できませんが、モバイルPASMOがあれば非JR区間のみの定期券を購入できます。通勤・通学定期券で3社以上の路線を乗り換えている場合でも、iPhone 1台で済ませることは可能です。
ただし、iPhoneを端末にかざすだけで支払いできる設定(エクスプレスカード)は1枚に限られます。iPhoneに2枚の交通系ICカードを登録しているときには、より利用頻度が高い1枚をエクスプレスカードに、もう1枚をサイドボタンをダブルクリックで表示されるメインカードに設定するなど、使い分けの工夫が必要です。
もっとも、この方法はお勧めできません。エクスプレスカードの利用に慣れていると、乗車/降車のつどダブルクリックしてメインカードを起動することを忘れてしまいがちだからです。うっかりSuicaの定期区間でPASMOを使ってしまい、払わなくていい料金が引き去られてしまった...ということがないよう、定期の場合は物理カードとの併用が無難です。