ふだん何気なく接している「ステレオ(オーディオ)」とは、左右で異なる音を出力することにより立体感を作り出すしくみのこと。音楽をステレオで再生するには、音源と出力装置の両方がステレオ対応でなければなりませんが、ストリーミングなど音楽関連サービスのほとんどはステレオ音源で、左右の耳に装着するイヤホンも当然ステレオ対応です。

コンサート会場にいるかのような臨場感を楽しめるステレオですが、困ってしまう場面も。ステレオ音声は左右のスピーカー/イヤホンで異なる音が出るため、AirPodsのような左右をつなぐケーブルがない完全ワイヤレスイヤホンを片方だけ利用すると、動画の音声がときどき聞き取りにくくなる、などの問題を生じかねません。

そんなときには、「設定」→「アクセシビリティ」→「オーディオとビジュアル」の順に画面を開き、「モノラルオーディオ」スイッチをオンにします。これで、iPhoneで再生されるすべての音声出力が左右同じのモノラルオーディオになります。

モノラルオーディオにすると音場の広がり感が乏しくなりますが、左右のイヤホンどちらからもまったく同じ音が出るようになります。だから2人で動画を見るとき、完全ワイヤレスイヤホンの左右を分け合い(片耳で)聞いても違和感がありません。

ただし、「モノラルオーディオ」スイッチをオンにしていると、すべてのアプリの音がモノラル化されます。モノラル化する用事が済み次第スイッチをオフにしないと、音楽を聴いているとき違和感があると思ったらモノラルだった、ということにもなりかねませんよ。

  • iPhoneの音を「モノラルオーディオ」にするメリットとは