米Googleがデスクトップ用の「Chrome」ブラウザで、生成AIを用いてブラウジングを効率化する機能の実験提供を開始する。
利用可能になる機能は「タブのスマート整理(Tab Organizer)」「テーマ生成」「草案」の3つで、Googleの最新AIモデル「Gemini」が統合されている。1月23日(現地時間)に安定版がリリースされたChrome(M121)で、数日中に米国から提供が始まる予定。実験的なAI機能の利用は、ChromeでGoogleアカウントにサインインし、右上の3点ボタンから「設定」(Settings)を選んで「Experimental AI」ページにアクセスする。
タブ整理は、開いているタブの内容に基づいたタブグループをChromeが自動的に提案し、タブを整理する機能。タブ上で右クリックするか、タブバーの左端に表示されるドロップダウン矢印をクリックして「Organize Tabs」を選択する。見分けやすいグループ名や絵文字も提案してくれるので、必要な時にすぐにアクセスできるように整理できる。
昨年、Android 14とPixel 8デバイスで、生成AIを使って個性的な壁紙を作成できる「AI壁紙」が導入された。テーマを選択し、AIが生成した文章を基にプロンプトをカスタマイズして、ユニークな壁紙を作成することができる。テキストプロンプトに不慣れなユーザーでも、イメージ通りの壁紙を生成AIで作成できる。同様に、Chromeのテーマ作成では、生成AIのコントロールに詳細なプロンプトを作成する必要はなく、生成する画像の主題を決め、スタイル、ムードといったオプションを指定することで、生成AIで個性的なテーマを作成できる。
草案機能は、フォーラムへの書き込み、レビューの投稿、Webページでの問い合わせなど、Web上で文章を書く際に、目的に応じた文章を生成AIが作成してくれる。使い方は、Webページのテキストボックスやフィールドで右クリックし、「Help me write」を選択する。例えば、賃貸物件の問い合わせの場合、「Help me write」で「この物件に興味あり-ペットを飼えるか?」と入力するだけで、ペットに関する質問を含む適切な問い合わせ文章をAIが生成する。さらに、文章の長さ、言葉遣いやトーンなどを調整することが可能である。