Samsung Electronicsは1月24日、性能・容量・価格のバランスに優れたメインストリーム向けNVMe SSD、EVOシリーズの新製品「Samsung SSD 990 EVO」を発表した。「970 EVO Plus」の後継になる。1TB(124.99ドル)と2TB(209.99ドル)のラインナップとなっている。

990 EVOは、1つのメモリセルに3ビットのデータを格納できるTLC(Triple-Level Cell)NANDを採用している(Samsung V-NAND 3-TLC)。HMB(Host Memory Buffer)技術を使用し、システムメモリにキャッシュ用の領域を確保することで、コストを抑えられるDRAMレス設計で高い性能と耐久性を引き出している。

転送速度は、シーケンシャルリードが最大5,000MB/s、シーケンシャルライトが最大4,200MB/s。970 EVO Plus(シーケンシャルリード最大3,500MB/s、シーケンシャルライト最大3,300MB/s)に比べて最大43%向上している。ランダムリード(QD32)は、1TBモデルが最大680,000IOPS、2TBモデルが最大700,000IOPS。ランダムライト(同)は最大800,000IOPS。

970 EVO Plusに比べて電力効率が最大70%向上している。970 EVO Plusのワットあたりのシーケンシャル・リード/ライトは636/550MB、990 EVOは1,020/933MBだ。また、Microsoftのモダンスタンバイ(Modern Standby)をサポートしている。同機能は、低電力状態でもインターネット接続やシームレスな通知受信を中断せず、スマートフォンのような素早いオン/オフを可能にする。

フォームファクタはM.2 Type 2280。接続インターフェイスはPCIe 4.0 x4および5.0 x2。今後のアプリケーションのPCIe 5.0の温度制御や省電力を用いた機能との互換性を確保できる。

コントローラとヒートスプレッダラベルがNANDチップの熱状態を効果的に調整し、負荷が高まっても急激なパフォーマンスの低下を防いで安定した動作を保つ。総書き込み容量(TBW)は、1TBモデルが600TB、2TBモデルが1,200TB。保証期間は5年。