モバイル向けにDellが独自に開発し、標準化された次期モバイル向けメモリ規格「CAMM2」は、なんとデスクトップPCへの転用も可能なようだ。韓国テックチャンネルのITSub잇섭が報じている。

  • デスクトップPCで“LPDDR5X”メモリ搭載も可能 - 新モバイル向け規格「CAMM2」なら

モバイル向けのモジュール型メモリはこれまでSO-DIMM規格が用いられてきたが、動作周波数の高速化や本体の薄型化に伴って設計の余裕が失われつつあった。オンボード搭載では高速化・小型化を実現できる一方、交換・修理・製造の柔軟性が失われてしまう欠点がある。

そこでDellは、同社製品向けに独自のモジュール型メモリモジュールを開発。LPDDR5やLPDDR5X規格をサポートしつつ小型化し、それでいて交換可能な柔軟性を備えている。これをJEDECが2023年末に「CAMM2」として標準化しており、他社製品での採用も可能になっていた。すでに大手メモリメーカーから製品の投入が予告されており、2024年中にもモバイルPCに採用されていくかもしれない。

今回、このCAMM2メモリをデスクトップPCに向けに搭載できることが判明した形。ITSub잇섭はCES 2024のSK hynixブースを訪問し、「CAMM2メモリはデスクトップPCに転用できないのか?」と質問したところ、可能だと回答されたという。デスクトップPCでCAMM2メモリを利用できると、既存のDDR5メモリよりも高速かつ低電圧・低消費電力でメモリを利用できる点がメリットだ。

このニュースを報じたWccftechは、「Intel XMPとAMD EXPO環境の再整備に加え、マザーボードベンダーによる製品投入には時間がかかるでしょう。しかしCAMM2メモリがデスクトップ向けに投入されれば、メモリ業界にとって大きな発展になるはずです」と述べている。