2024年1月発売のG-SHOCKとOCEANUSの新製品を実機写真とともに紹介する。G-SHOCKは新レンジマン「GPR-H1000」やMR-G「MRG-B5000R」ほか、OCEANUSは珍しいホワイトダイヤルのManta(マンタ)「OCW-S7000D」に注目だ。

カシオの時計技術を多数盛り込んだRANGEMAN「GPR-H1000」

プロフェッショナル仕様の機能や性能を身に着けたG-SHOCK MASTER OF Gシリーズの「RANGEMAN」(レンジマン)にニューモデル「GPR-H1000」が登場。同じRANGEMANではあるが「GPR-H1000」は定番モデル「GW-9400」ではなく、2018年に登場した「GPR-B1000」の系譜に連なるモデルだ。カラーは2色で展開。ブラックの「GPR-H1000-1JR」とイエローの「GPR-H1000-9JR」をラインナップする。

  • 画面表示はシチュエーションに合わせてカスタマイズできる。これは時刻を大きく表示した「GPR-H1000-1JR」

  • 一週間の運動量を棒グラフで表示した「GPR-H1000-9JR」

方位、気圧/高度、温度を計測するトリプルセンサーに加え、新たに加速度センサーとジャイロセンサー、光学式心拍計を搭載。トレーニング分析機能やアクティビティログ、手首式心拍測定機能、睡眠計測、血中酸素レベル計測、呼吸エクササイズなどが行える。なお、GPR-H1000は医療機器ではないため、血中酸素レベルの計測値は医療目的には使用できない。

  • 新たに光学心拍計を搭載し、計測や分析の内容が拡大した

  • ベゼルやケース、バンドにバイオマスプラスチックを使用

アクティビティはトレッキング、ランニング、バイク(自転車)、ジムワークアウト、インターバルタイマー、スイミング、オープンウォータースイミング、トレイルラン、ウォーキングの9種類。GPSも搭載しており、位置や時刻の取得、時刻調整のほか、上記アクティビティ(連携要素があるもの)とも連携。潮の干満を示すタイドグラフも搭載した。

ケースは細かい塵や砂の侵入を防ぎ、汚れに強いマッドレジスト構造。液晶には高精細、高コントラストで見やすいMIP液晶を採用している。

バンド表面は、雨などで濡れても滑りにくいテクスチャー。ケースやベゼル、バンドの素材(一部)には環境負荷低減が期待されるバイオマスプラスチックと、カシオが培ってきた時計技術がふんだんに投入されている。

充電方式は、USB充電とソーラー充電の2方式。GPS計測、心拍計などの機能や通知、歩数計測などのスマート機能にはUSB充電で対応し、充電量が少なくなっても時刻表示はソーラー充電のみで動作する。なお、フル充電時からソーラー発電なしの状態での駆動時間は、以下の通り。

<アクティビティ機能(GPS、光学心拍計)を使用し、RUNNING/WALKING系、TREKKING、BIKINGの場合>
・HI GH(連続受信):最大約14時間
・NORMAL(連続受信):最大約16時間
・LONG(間欠受信):最大約19時間
<ウオッチモードで心拍計測をオフにして使用した場合>
・約2カ月

価格は66,000円。別記事『G-SHOCK「RANGEMAN」、サバイバルタフネスをうたう心拍計・GPS搭載モデル』もご覧いただきたい。

オリジンを映すMR-Gのデュラソフトバンドモデル「MRG-B5000R」

G-SHOCK最高峰のデジタルモデルとして2022年に登場、パーツ分割の細かさと研磨造形の美しさでG-SHOCKファンの度肝を抜いた「MRG-B5000」。その新作「MR-G B5000R」は、柔らかく装着性の高いデュラソフトバンド(フッ素ラバーバンド)を組み合わせたモデルだ。

  • フォーマルにも使えるシックな雰囲気の「MRG-B5000R」

  • ケースのパーツ分割とデュラソフトバンドの説明

このデュラソフトバンドはMR-Gらしく、美しい外見と肌触りの良さ、そしてタフネスを実現。変色、汚れ、経年劣化への強さに加えて、バンドのケース取り付け部分にチタンパーツを装着しており、さらなる強度を確保した。バンドの中留は、チタン製のワンプッシュ三つ折れ式。

  • 12時側のバンドのテクスチャー。おなじみ「SHOCK RESIST」マークがモチーフの五角形

  • 6時側のバンドのテクスチャーも、12時側と同じく「SHOCK RESIST」マークをモチーフにした五角形。写真にはないが、バンド裏面のテクスチャーはオリジンのダイヤルで印象的なレンガの形状をモチーフにしたもの

  • バンドのケース取り付け部分

  • チタン製のワンプッシュ三つ折れ式中留

ウオッチフェイスは初代G-SHOCK「DW-5000C-1B」をオマージュした、上品で洗練されたカラーリングとなっている。

  • カラーリングは初代G-SHOCK「DW-5000C-1B」をオマージュ

タフソーラー駆動をはじめ、電波時計、Bluetoothによるモバイルリンク機能、高硬度合金素材COBARION(コバリオン)製のベゼルなど、機能や性能はベースモデル「MRG-B5000」と同様。重さは103g。価格は396,000円。

※COBARIONは商標登録され株式会社エイワのみが製造しているコバルトクロム合金。

オールブラックのできるやつ――「Utility blackシリーズ」

バンドにCORDURA Eco Fabricを採用した「Utility blackシリーズ」が登場。ラインナップは3モデル。ベースモデルはオリジン「DW-5600」とオクタゴンベゼルの「GA-2100」、そしてビッグケースの「GA-700」となっている。

カラーは人気のオールブラック。カジュアルからワークスタイルまで、幅広いシーンで活用できる、シンプルかつクールなデザインだ。

  • 左から「DW-5600BCE-1JF」、「GA-2100BCE-1AJF」、「GA-700BCE-1AJF」

バンド素材のCORDURA Eco Fabricは、環境に優しいナイロン繊維製。工場から回収した製造廃棄物を再生して作られている。また、インビスタ社のリサイクルPET高強度糸を採用し、GRS(グローバル リサイクルド スタンダード)認証を取得している。破れや摩耗に対する生地の物理的特性は通常のリサイクルPET生地よりも強い。

  • CORDURA Eco Fabricを使用したバンド(DW-5600BCE-1JF)。「CORDURA」は強度と耐久性に優れたインビスタ社のファブリックに対する登録商標

  • 尾錠や遊環は金属パーツ

また、暗所での時刻確認用のライトをLEDに変更。電池の長寿命化も環境問題の改善に寄与する。

各モデルの機能や性能は基本的にベースモデルと同様。重さと電池寿命、価格は「DW-5600BCE-1JF」が57gで5年、15,400円。「GA-2100BCE-1AJF」が57gで3年、18,150円。「GA-700BCE-1AJF」が76gで5年、19,250円。

「自然との共生」がテーマの「GA-B2100CT」「GMD-S5600CT」

「自然との共生」をテーマに、クロスバンドの生地感にもこだわったモデルが登場。

ベースモデルはオクタゴンベゼルのアナデジコンビモデル「GA-B2100」と、オリジンのデザインをコンパクト&ミニマルデザインにまとめた「GMD-S5600」。そのケース形状とサイズはそのままに、環境負荷の低減が期待されるバイオマスプラスチックと、天然由来の染料を使用したトレーサブル・オーガニックコットン製のクロスバンドを組み合わせた。

  • 「GA-B2100CT-1A5JF」(左)と「GA-B2100CT-5AJF」(右)

  • 「GMD-S5600CT-3JF」(左)と「GMD-S5600CT-4JF」(右)

天然由来の染料としては、「GA-B2100CT-1A5JF」がコーヒー、「GA-B2100CT-5AJF」がエキナセア、「GMD-S5600CT-3JF」は赤カブ、「GMD-S5600CT-4JF」が桜を使用している。

  • コーヒーで染色されたクロスバンド(「GA-B2100CT-1A5JF」)

  • エキナセアで染色されたクロスバンド(「GA-B2100CT-5AJF」)。エキナセアは、北アメリカ原産のキク科多年草植物

  • 左(「GMD-S5600CT-3JF」)のバンドは赤カブ、右(「GMD-S5600CT-4JF」)のバンドは桜で染色

こうした社会や環境への配慮に加え、肌触りやフィット感、G-SHOCKを名乗るにふさしい、しっかりした生地感と耐久性を備えている。各モデルの機能はベースモデル同様。価格は「GA-B2100CT」が各25,300円、「GMD-S5600CT」が各15,400円。

■トレーサブル・オーガニックコットンとは
消費者が購入した製品の生産過程を追跡できるオーガニックコットンのこと。農場と紡績工場の特定も可能。これにより、綿花農場で働く人々が健康で明るい毎日を送ることや、綿花から糸を作る紡績工場でも人々が元気に働ける環境を確保する。

「GA-2100」のカラーをワントーンで! 「TONE-ONTONEシリーズ」

細部のパーツまですべてワントーンのカラーで仕上げた「TONE-ONTONEシリーズ」。ベースモデルは、オクタゴンベゼルの「GA-2100」だ。

ターコイズブルー(「GA-2100-2A2JF」)、ホワイト(「GA-2100-7A7JF」)、ヴォルトイエロー(「GA-2100-9A9JF」)といった人気のカラーをベースに、ベゼルやバンド、文字板、針、液晶などにスポット的に異なるカラーを使用。立体感のあるデザインに仕上げている。

  • ターコイズブルーの「GA-2100-2A2JF」

  • ホワイトの「GA-2100-7A7JF」

  • ヴォルトイエローの「GA-2100-9A9JF」

人気のくすみ系カラーは、ストリートファッションにもぴったり。カジュアルコーデのアクセントとしても活用しやすいモデルだ。電池駆動(電池寿命3年)やダブルLEDライトなど、機能や仕様はベースモデル同様。価格は各色とも15,950円。

デジタルモデルのリニューアル版が続々登場!

内部モジュールを更新、さらにバックライトをEL(エレクトロルミネッセンス)からLED(発光ダイオード)に変更して電池寿命を延ばしたリニューアルモデル。すでに「DW-5600UE-1JF」(13,200円)と「DW-6900UB-9JF」(13,200円)が発売中だが、1月も続々とリリースされる。

樹脂モデルは「DW-5750UE-1JF」(13,200円)と「DW-6900U-1JF」(13,200円)が登場。

  • 円形のケースが特徴的な「DW-5750UE-1JF」

  • シート全体が光るELバックライトから、LEDに変更。左側に光源があることがわかる

  • G-SHOCKの代表的なデザインのひとつ「DW-6900U-1JF」

これに加え、メタルカバードモデルも一挙リリース。メタルカバードモデルの購入を考えていた人には、いい機会となりそうだ。

「GM-5600UG-9JF」(29,700円)、「GM-5600UB-1JF」(27,500円)、「GM-5600U-1JF」(25,300円)、「GM-6900U-1JF」(25,300円)が登場する。

  • 「GM-5600UG-9JF」(左)と「GM-5600UB-1JF」(右)

  • 「GM-5600U-1JF」(左)と「GM-6900U-1JF」(右)

ほか、ミッドサイズモデルの「GM-S5600UPG-4JF」(26,400円)と「GM-S5600UGB-1JF」(26,400円)も1月発売予定。

ホワイトダイヤルのOCEANUS Manta「OCW-S7000D」

OCEANUSの新作は、最上級ラインのOCEANUS Manta(マンタ)から「OCW-S7000D-7AJF」。Mantaシリーズ最新の「OCW-S7000」をベースに、ホワイトの針、インデックス、文字板を採用。おなじみの「都会の夜の海」から一転、さわやかでスポーティーなマリンイメージに仕上げた。

  • ホワイトとブルーのコンビネーションがさわやかなManta「OCW-S7000D-7AJF」

  • インダイヤルソーラーの仕様を変更してまで、ホワイトのダイヤルにこだわった

  • ホワイト×ブルーダイヤルの製造工程

ホワイト文字板の質感を徹底して追求するため、発電方式をインダイヤルソーラー方式に変更。爽快な白い文字板とタフソーラー駆動を両立した。

インダイヤル部にも透過性のあるブルー蒸着を用い、海の深い青を表現した。サファイアガラスベゼルにもブルー蒸着を使用しており、オシアナスの伝統「オシアナスブルー」を心ゆくまで愉(たの)しめる。

電波時計やBluetoothによるモバイルリンク機能、両面反射防止コーティングを施したデュアルカーブサファイアガラス、チタン製のケースとバンドの表面硬化処理(チタンカーバイド)など、ベースモデル同様の機能と性能を厚さ9.5mmのスリムケースに収めている。重さは84g、価格は198,000円。