2018年から発売されたファーウェイ「WATCH GT」シリーズ。これは革新的な長時間バッテリーのスマートウォッチで、その4代目となる「WATCH GT 4」(以降GT 4)が2023年10月24日に発売されました。
筆者は現在、前モデルの「GT 3」を愛用中。新しい「GT 4」はどう進化したのか確認するべく、早速、メーカーに借りて使ってみました。
仕事でもアウトドアでも着けやすい外観デザイン
「GT 4」は“Fashion Forward”をキャッチコピーに、ファッショナブルなデザインが特徴。
八角形ケースの46mmとクラシックな円形ケースの41mmがあり、ベルトはそれぞれ肌触りのよいフルオロエラストマー、レザー、ステンレスの3タイプで、合計6モデルが揃っています。選択肢が増えたので、スポーツシーンだけでなく、ビジネスシーンやパーティーシーンなどでも大いに使えそうです。
46mmモデルのラインナップ
- ブラック……ケース:ブラックのステンレス/ストラップ:ブラックのフルオロエラストマー(33,880円)
- ブラウン……ケース:ステンレス/ストラップ:ブラウンレザー(36,080円)
- グレー……ケース:ステンレス/ストラップ:ステンレス(54,780円)
41mmモデルのラインナップ
- ブラック……ケース:ブラックのステンレス/ストラップ:ブラックのフルオロエラストマー(32,780円)
- ホワイト……ケース:ゴールドのステンレス/ストラップ:ホワイトレザー(34,980円)
- シルバー……ケース:ゴールドのステンレス/ストラップ:ステンレス(54,780円)
46mmモデルは約1.43インチ、41mmモデルは約1.32インチのAMOLEDディスプレイで、画面表示はいずれも466×466ピクセルと高精細。前モデルよりも厚みが少し薄くなったことで、手首のフィット感が向上したように感じます。手首を動かした時にもブレや重みが少なく、ウォッチを着けていることをあまり意識させませんでした。
ちなみに厚みと重さは46mmモデルが約10.9mmで約48g(ベルト含まず)、41mmモデルが約9.8mmで約37g(ベルト含まず)になります。
驚いたのが25,000種類以上という文字盤の種類。今回、歩数などのアクティビティデータと連動して、花が大きく開く文字盤が新しく登場しました。花をより大きく開花させるために回り道をして多めに歩いたりと、文字盤によって運動を促されたことが面白かったです。
また、通常ならこのようなアクションはバッテリー持ちに影響するので好ましくないのですが、「GT 4」の場合、通常使用で46mmモデルが約14日間、41mmモデルは約7日間とロングバッテリーなので、純粋にアクションを楽しむことができました。
健康データが時計上で表示しやすくなった
今回、健康管理のモニタリング表示にも機能性の向上を感じました。これまでは睡眠、心拍数、血中酸素レベル、ストレスなど、個々の表示だったのですが、「GT 4」では複数のモニタリング表示に対応。健康管理のデータがまとめて表示されるので、知りたい情報をスピーディーに確認できます。もちろん画面をタッチすれば、詳細情報にアクセスできます。
中でも感心したのが、Googleカレンダーと連携したスケジュールや天気予報などの表示画面です。上部に24時間分のドットがあり、予定が入っている時間帯のドットが白く表示されていました。また、天気予報は最高気温と最低気温を左右の目盛りに、現在の温度がどれくらいかを示すなど、ウォッチの狭い空間をうまく活用して、視覚的に情報を表示するデザイン性が素晴らしいと思いました。
ボディメイカー機能で健康的に目標の体型に!
「GT 4」ではカロリー管理をするためのボディメイカー機能が新しく搭載されました。目標とする体重を入力すると、無理なく目標を達成するためにカロリー管理をしてくれます。
消費カロリーはウォッチがリアルタイムで計測しているので、その数値が自動で入力されます。これに毎食の摂取カロリーを入力することで、1日のカロリーバランスが見える化できるというわけです。
ある日の筆者のカロリーバランスは消費カロリーの方が76kcal上回っているのですが、筆者の目標体重を達成するためには、GT 4で表示されるカロリー計測目盛りのうち304~504kcalの「Goal」部分に、最終的な目盛りが来るよう調整する必要があります。
詳細データからは、消費カロリーの目標が404kcalなのに対して109kcalしか活動できておらず、摂取量はオーバー気味。朝食や昼食はともかく、夕食が食べ過ぎであることを指摘されました。
毎食の摂取カロリーの入力は、ファーウェイの「ヘルスケア」アプリで行います。総摂取カロリーを目盛りで合わせて入力するのですが、最初はそれぞれの食品のカロリーを確認するのが非常に面倒でした。ただ、よく食べる食品は「詳細を追加」で入力しておくと、食品名をタップしていくだけでカロリーを計算してくれます。
食品の登録で気を付けたいのは単位。g、ml、食分、杯、皿、本(串)が選べるので、おおまかでいいのなら、食分、皿などを指定しておきましょう。筆者はうっかり単位を間違え、朝食だけで20,000kcal以上にもなってビックリしました。数値や単位を修正したい時に、一旦、登録を削除して再度入力しなくてはいけなかったので、この辺りの操作はもっと便利になって欲しいと思います。
ボディメイカー機能を使い始めたことで、容器などに記載されているカロリー表示を確認する習慣が付き、食品のカロリーがある程度、わかるようになりました。食品の登録時にカロリーバランスを見て、目標から大きく外れていたら活動するように心掛けるようにもなりました。このように目標の体型に近づくことを目標に、日々、モチベーションを高めてくれるところに、一歩進んだ健康管理機能を感じました。
さまざまな機能がアップグレード。複合的な健康管理が実現
このボディメイカー機能の他にも、睡眠モニタリングに「睡眠中呼吸乱れ検知」機能が新たに搭載されました。幸い筆者はいつも正常なので安心しています。心拍数のモニタリングも「HUAWEI TruSeen 5.5+」にアップグレードしたことで、激しく動いている時の計測精度が向上。血中酸素レベルの測定速度も前モデルと比べて約30%向上したそうです。
ウォーキングした後に「回復心拍数」を測定してくれたのですが、このような測定に最新機能が活かされているのではないかと思われます。46mmモデルは新たにインテリジェント衛星アンテナを搭載したことで、より正確に位置情報を測位できるようにもなったそうです。ちなみにトレーニングのガイダンスも日本語音声に対応しました。
ワークアウトは100種類以上から選択でき、ウォッチ画面にも4つのワークアウトが表示されるようになりました。この部分によく行うワークアウトを設定しておけば、すぐにワークアウトが始められます。
生理周期もこれまでは手入力だったところ、夜間睡眠時の心拍数や体表面温度、呼吸の特徴などから、生理周期を予測してくれる新機能も搭載されました。「GT 4」は体表面温度が測定できるので、排卵日や妊娠可能な期間なども予測。カレンダーに表示してくれるので、妊活したい人にも役立ちそうです。
前モデルから一段と進化を感じさせてくれた「GT 4」。新たなボディメイカー機能によって、日々、運動と食事に気遣うことを促されるので、目標の体型に向けてモチベーション高く取り組めることでしょう。このウォッチ1つで複合的な健康管理ができるので、健康的な毎日の良い相棒になってくれそうです。