シャープが10月3日に発表した「AQUOS sense8」。発表にあたって開催されたプレス向けの説明会では、「気軽に使えるカメラ」「がっつり使える電池持ち」を合わせて「気軽にがっつり」と本機を表現していました。そのカメラ性能とバッテリー性能を中心に、説明会でうかがえた新製品のポイントをお届けします。

  • AQUOS sense8

    AQUOS sense8

「AQUOS sense8」のカメラ強化の最大のポイントは、メインカメラへの光学式手ブレ補正の搭載。厳密に計測していないのでカタログ等には記載していないとのことですが、5段分程度の補正効果があるといいます。実際に揺れる台の上に立って手ブレ補正効果を体験できるデモも用意されていましたが、かなりの振動がある状況でも撮影画像のブレをだいぶ抑えられていました。

  • 光学式手ブレ補正

    光学式手ブレ補正

手ブレ補正効果のデモ。光学式手ブレ補正を搭載しない前モデル「AQUOS sense7」と、光学式手ブレ補正搭載の「AQUOS sense8」を比較しています。プレビュー画面を見ると、右の「AQUOS sense8」ではブレが抑制されていることがわかります

  • 手ブレ補正の効果

    上記のデモで撮影した写真を見比べてみました。このようにズームで撮影してみると、細部のブレかたがまったく違います

そしてカメラに関してもうひとつフィーチャーされていたのが片手で撮影できるというUI。具体的には、シャッターボタンを画面内の好きな位置に移動できるフローティングシャッター、上下フリックによるインカメラ/アウトカメラの切り替え、シャッターボタンの長押しによる動画撮影といった機能です。

  • 片手撮りUIの概要

    片手撮りUIの概要

片手撮りUIのデモ。上下フリックによるイン/アウトの切り替え、フローティングシャッターの移動、シャッターボタン長押しでの動画撮影を行っています。この動画では撮影の都合もあって両手で操作していますが、実際に片手で操作を行ってみてもスムーズでした

バッテリーは容量が4,570mAhから5,000mAhにアップ。動画視聴4時間/音楽ストリーミング再生3時間/SNS閲覧2時間/ゲーム1時間の計10時間利用という、スタンダード機の実利用環境に近い想定で、2日間の利用が可能としています。

  • バッテリーの持ちについて

    今回強調されていたのが、スタンダード機を想定した利用シーンで、2日間の利用が可能という点

  • 電池劣化の抑制

    インテリジェントチャージにより電池劣化も抑制します

  • バッテリー持ちのデモ

    バッテリー持ちのデモ。左の「AQUOS sense7」と右の「AQUOS sense8」は同時にバッテリー100%からスタートしたそうですが、持ち時間に0.9時間の差が生じています

ディスプレイについてはリフレッシュレート90Hzへの対応と、黒フレーム挿入による180Hz相当の表示をデモ。今回、リフレッシュレートが最大90Hzとなったことで、黒フレーム挿入による残像低減が効果的に働くようになったそうです。60Hzと90Hzの違いは、会場での短時間の体験ではそこまでの大きな差は感じませんでしたが、日常使いしていると気になってくるところかもしれません。

  • リフレッシュレートのデモ

    リフレッシュレートの違いのデモ。動画ではなかなか伝わりにくいと思いますので、写真でご容赦ください

  • ディスプレイの概要

    ディスプレイの概要

また会場では、筐体キャビネットの剛性のデモも行われていました。比較対象は直近のモデルではなく初代「AQUOS sense」(2017年発売)で、樹脂製キャビネットとアルミ製キャビネットの比較ということではありましたが、おもりを乗せた樹脂製キャビネットが大きくたわんでいるのに対してアルミ製キャビネットはほとんどたわみが見られません。現在もモデルチェンジごとに、キャビネットの剛性を維持しながら軽量化を図る努力がされているそうです。

  • 剛性の比較

    剛性の比較。左が樹脂製キャビネットの初代「AQUOS sense」、右がアルミ製キャビネットの「AQUOS sense8」

  • アルミ製キャビネットの加工工程

    「AQUOS sense8」のアルミ製キャビネットの加工工程。素材から削りだして穴あけなどの加工を行い、その後アルマイト処理が施されます

  • エレコム製のレンズフィルター装着可能なケースと、52mm径フィルターの例

    エレコムからは「AQUOS sennse8」用アクセサリーとして、52mm径のレンズフィルターを装着できるケースが発売されるそうです

販売経路については、キャリアがドコモ/au/楽天モバイル、サブブランド/MVNOがUQモバイルとJ:COM MOBILEの取り扱い。さらにSIMフリー版を予定していることも明言され、5万円台後半の価格を予定しているとのことです。

  • 通信事業本部 本部長 小林繁氏
  • パーソナル通信事業部 商品企画部 課長 清水寛幸氏
  • 説明会では通信事業本部 本部長の小林繁氏とパーソナル通信事業部 商品企画部 課長の清水寛幸氏が登壇。小林氏はスタンダードモデルを取り巻く現在の市場環境と「AQUOS sense8」の位置付けおよび販売について語り、製品説明は清水氏が行いました

  • 販売経路

    販売経路

  • グローバル展開

    台湾/インドネシアでの展開も予定されているとのこと