eラーニングに関するコンテンツを提供するイー・ラーニング研究所が、子を持つ親を対象に実施した「生成AIの教育現場での活用に関する意識調査」の結果を8月30日に公開した。それによると、6割以上の親は子どもに、小学生のうちから生成AIを活用することを希望しているようだ。
本調査は、今年7月4日から7月27日にかけて、全国の子どもを持つ親や、親族に子どもがいる人計498人を対象として、ChatGPTをはじめとする生成AIの教育現場での活用についてアンケートを実施している。
調査ではまず、「生成AI」という言葉の知名度を質問。186人が「名前だけ知っている」、166人が「使ったことはないが機能などは知っている」と回答し、約7割の親世代が生成AIを知ってはいるものの、まだ活用はしていないようだ。
続いて、「生成AIの教育現場での活用に賛成か」という質問したところ、「賛成」が299人で約6割を占め、「わからない」が3割以上という結果になった。生成AI活用へのポジティブな意見はあるものの、親側も日常的に活用できていない中で、判断しかねている現状がうかがえる。
生成AIの教育現場での活用に「賛成」と回答した人は理由として、多かった順に1位は「効率よく学習できる点」で197人、2位は「将来的に使いこなせるようになるべきツールである点」で195人、3位は「主体的に物事を調べるようになる点」で162人と続いた。生成AIが将来的により身近な存在になると考え、早い段階から慣れ親しむことを望んでいるようだ。
逆に、「反対」する理由で多かったのは、「思考力が育たなくなると思うから」で20人、「考えずになんでも聞いてしまう癖がついてしまうから」で19人だった。
さらに「子どもは生成AIをいつから活用するべき」という質問では、最も多かった回答は「小学校低学年」で135人、次いで「小学校高学年」で122人だった。69人の「小学生より前」も加えると、6割以上の親が少なくとも小学生のうちに生成AIを活用すべきだと考えていることがうかがえた。
このほか同調査では、「生成AIを教育現場で活用するときの問題点」や、「家庭学習に生成AIを使用すること」などについても調査を行っているので、興味があればチェックしてほしい。