3Dプリンター住宅メーカー・セレンディクスは8月2日、日本初の2人世帯向け3Dプリンター住宅「serendix50(フジツボモデル)」を竣工したと発表した。広さ50平米の1LDKを、わずか44時間30分で竣工完了させたそうだ。ネットでは「耐震性大丈夫なの?」「次世代スーパーハウス」などと話題となっている。

  • 日本初の2人で住める3Dプリンター住宅が竣工、44時間30分で完成し550万円 - ネット「次世代スーパーハウスだ」

    2人世帯向け3Dプリンター住宅「serendix50」が竣工、わずか44時間30分で完成

セレンディクスは昨年3月、10平米の3Dプリンター住宅「serendix10(スフィアモデル)」を約23時間で完成させて以降、10月に初回販売6棟が即完売。今年5月には、一般販売棟初の竣工であると同時に商用初の3Dプリンター施設となる佐久棟を完成させている。今回の「serendix50(フジツボモデル)」は、「serendix10(スフィアモデル)」の発表後、60代以上の夫婦世帯から「終の棲家」として、一般住宅仕様の3Dプリンター住宅を熱望する声が多く挙がったことを受け、慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターとの共同プロジェクトとして始動したものだ。

serendix50(フジツボモデル)は、広さ50平米の1階建て平屋で、最大高さが4メートルの高い天井のある快適な室内となっているそう。屋内にはバスやトイレも備えており、日本の建築基準法に準拠し、構造強度や耐火性、耐水性、断熱性も担保されているとのこと。

  • 出力された部材はこんな感じ

  • 建設途中の様子

概要設計・コンセプトを慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターが、KAPが構造設計を担当した。施工は立尾電設と百年住宅、ナベジュウが協力し、施工開始からわずか44時間30分で完成したという。

<動画>「serendix50」を組み立てる様子

セレンディクスは本件について、「3Dプリンター住宅は『住宅産業の完全ロボット化』の始まりであると考えています。スタートアップの存在価値は『課題解決』であり、平均完済期限が73歳となる30年もの住宅ローンや、日本人の40%が一生住宅を持てない現在の環境を打破したいと考えます」とコメントしている。

今後、serendix50(フジツボモデル)は安全性試験を実施した後、限定6棟の先行販売も開始する予定で、販売予定価格は税込550万円だ。

ネット上では「興味津々なんだけど耐久性が気になる」「家具の配置の問題で狭い&丸型はちょっとね」「沖縄に亀ハウス作りたいな」「耐震性大丈夫なの?」「次世代スーパーハウスだ」「カプセルコーポレーションが作りそうな形やね」「多くの若者たちは家を持つことをあきらめるだろう」などの声が寄せられた。