兵庫県のスタートアップ企業・セレンディクスが、3Dプリンターを使った一般向け住宅、「フジツボモデル」を開発。49平米1LDKの平屋建て住宅で、2023年春に500万円での販売を目指すとしている。
同社は、今年3月に愛知県小牧市の百年住宅工場内にグランピングや、別荘、災害復興住宅向けの3Dプリンター住宅、「Sphere(スフィア)」を完成させた。2019年2月より、世界最先端の家を作ることを目的に日本で初めて3Dプリンターで住宅を創るプロジェクトをスタートし、2021年に「Sphere(スフィア)」を発表していた。「Sphere(スフィア)」は、3Dプリンターで住宅パーツを出力し、組み合わせることで、開始わずか23時間12分で施工完了し、話題となった。反響があったことから。もともとは法人向け販売のところ、8月に一般販売も予定していたが、2カ月遅れる形で、10月に10平米300万円で一般販売の開始を予定しているそうだ。
そんな同社が、来年春に発売を目指しているのが、「フジツボモデル」だ。この「フジツボモデル」は、49平米で1LDKの一般住宅向けの平屋建てだ。水回りも完備しており、耐火性・耐水性・断熱性などを備えている。鉄筋コンクリート(RC)造で、高さは4メートルほどだ。施工時間はこちらも24時間以内で、販売価格は「車が買える」程度を目安にしたそうで、500万円を予定している。
「フジツボモデル」は、「Sphere(スフィア)」プロジェクトリリース後、一般住宅としての仕様を備えた3Dプリンター住宅を要望する声が多く寄せられたことを受け、プロジェクトを始動した。プロジェクトを始動するにあたり、3Dプリント技術の世界的な第一人者である慶應義塾大学の田中浩也教授に協力を依頼。田中教授が代表を務める慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターと共同で開発を行なっている。
ネット上では「日本の会社なんだ!!凄い誇れる。」「テンポラリーな理由で使う…と考えたら、とても興味深いかもです。」「火災保険等どうなるんだろ…」などの声が寄せられた。