アマゾンジャパンは5月30日、新しいスマートスピーカー「Echo Pop」の出荷開始を前に、製品発表会を開催。お笑いコンビ・ニューヨークの嶋佐和也さんと屋敷裕政さん、モデルでタレントのゆうちゃみさんがゲストとして登場しました。
ゲストを招いた発表会が開催されるのは、オンライン開催された2021年4月の「Echo Show 10」以来、約2年ぶり。それだけ力の入った製品だということがわかります。
Echo Popは、Amazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズの最新機種。丸い「Echo Dot(第5世代)」(2023年発売/7,480円)よりもさらにコンパクトで、置き場所を選ばないデザインが特徴です。本体カラーは定番のグレーシャーホワイト、チャコールに加え、新色のティールグリーン、ラベンダーの4色から選べます。価格は5,980円。5月31日から出荷開始されます。
アマゾンジャパン Amazonデバイス事業部長 Amazon Echo事業部・スマートホーム事業部・Ring事業部の橘宏至氏によれば、Amazon Alexa搭載デバイスの販売台数は2022年末時点で世界で5億台を突破。Alexaの利用数は2022年だけで35%も増加しているそうです。
国内の詳しい販売状況は明らかにされていませんが、販売台数、利用者数ともに2017年の日本での発売開始以降、右肩上がりの成長を続けているとのこと。特に2019年以降は2台目需要などで、販売台数と利用者数に大きな開きが見られるようになってきているといいます。
なかでも最近の顕著な傾向が「若年層のユーザーが増えていること」(橘氏)。2022年3月と2023年3月を比較したときの伸び率は、18~24歳が53.4%、25~34歳が51.8%と、いずれも50%を超えています。橘氏によれば、こうした傾向は若者の間にサブスク型の音楽配信サービスが浸透していることと密接にリンクしているとのこと。
今回のEcho Popはそうした若者をターゲットに、「手軽にAlexaに触れてもらうためのエントリーモデル」として投入されるもの。現在、Echoシリーズで最も安価なのは、4,980円で販売している「Echo Dot(第3世代)」(2018年発売)ですが、これに代わる新たなエントリーモデルという位置づけになるようです。
なお、Echo PopとEcho Dot(第5世代)との違いについて、橘氏は「モーション、温度などのセンサーが搭載されていないことと、サウンドクオリティ」だと説明。Amazon Prime Musicをはじめとする音楽配信サービスや、さまざまなAlexaスキルの利用、対応するスマート家電のコントロールなど、音声アシスタントのAlexaを通じてできることは他のEchoシリーズと変わりません。
ゲストとのトークでは、既にAlexaユーザーだという、自称“アレクサー”(アレクサ通)のニューヨーク・嶋佐さんが、Alexaの魅力を紹介。「Alexaがいるとラクができる! 」として、実際に音声で話しかけ、カーテンの開閉を操作するデモンストレーションを披露しました。ふだんは音楽のほか、天気やニュースを聞いたり、タイマーなどを活用しているとのこと。「褒めて癒やしてくれる」と聞いた屋敷さんが、Alaxaに褒めてもらう一幕もありました。
また、忙しいゆうちゃみさんと、お笑いコンビ・ニューヨークの1日のタイムスケジュールにあわせて、おすすめの「Echo Pop」の使い方も紹介されました。
そのAlexaでは、Echo Popの出荷開始にあわせて、ゆうちゃみさんの「ギャル語」が聞けるユニークなキャンペーンも展開されます。6月末までの1カ月間、Alexaに「ギャル語を教えて」と話しかけると、ゆうちゃみさんの声でおすすめのギャル語を教えてくれます。Echo Pop以外のAlexa搭載デバイスでも楽しめるとのことです。
新製品の投入により、空間オーディオ対応のハイエンドな「Echo Studio」(2019年発売)から、「Echo(第4世代)」(2020年発売)やEcho Dot(第5世代)、そしてエントリーモデルのEcho Popまで、ラインナップがそろったEchoシリーズ。「まずはAlexaに触れてもらって、自分の生活スタイルに合わせてさまざまなEchoデバイスをセレクトしていただければうれしい」と橘氏は話していました。
米国で実施されているような複数台のセット販売は、今のところ予定されていないとのことですが、初めてのAlexaデバイスとしてはもちろん、コンパクトで手頃なので2台目、3台目のデバイスとしても良さそうです。発表会で初めてAlexaに触れたゆうちゃみさんも、最近一人暮らしを始めたばかりということで、「絶対Alexaデビューする」と宣言していました。