NTTソノリティは、自分の声のみを通話相手に届けられるというオンライン会議向けマイク内蔵スピーカー「LinkShell」の予約販売を、Makuakeで5月17日に開始。一般販売予定価格は32,780円だが、最大25%オフの24,585円で購入できるプランなど、複数の応援購入プランを用意する。

  • LinkShell(リンクシェル)

NTTの特許技術「インテリジェントマイク」を搭載し、オフィスでのオンライン会議やリモートワークに適するという小型スピーカー。既に2022年から法人向けの代理店を通じて販売しているが、一般ユーザーでも購入できるようにMakuakeでのクラウドファンディングを新たにスタートした。

  • LinkShellの利用イメージ

一般的なオンライン会議ソフトでは自分の背景を隠したり、ぼかしたりする機能はあるが、インターホンの呼び出し音などの雑音や周囲にいる家族との会話、生活音といった“聞かれたくない音”を隠すことは難しい。

「プライバシーを守りたい」、「情報漏洩を防ぎたい」といった要望や、「相手に不快な思いをさせたくない」、「クリアな音声だけを届けたい」などのリモートワークユーザーのニーズに応えるかたちで、NTTソノリティではビームマイクスピーカーのLinkShellを開発。イヤホンマイクなどを装着することなく通話でき、ストレスのない快適なコミュニケーションを取れるようにする。

  • LinkShellの本体と、手持ちのスマートフォン「Pixel 6」(左)を並べたところ。本体のコンパクトさがよく分かる

LinkShellに搭載している「インテリジェントマイク」技術は、必要な音と不要な音を仕分けて、設定した範囲の音のみをクリアに届けるというもの。本体内蔵の複数のマイクに届く音の時間差を利用して、発話者の位置を認識するビームフォーミングと、不要な音を分離して必要な音のみを残すスペクトルフィルターのハイブリッド処理により、“必要な声”だけをクリアに取り出せることを特徴としている。

  • インテリジェントマイク技術の概要

  • 別室に置いたLinkShellと説明会会場をオンライン会議ソフト経由で結び、実機デモで騒音の少なさをアピール

LinkShellでは単一指向性の「120度モード」と全指向性の「360度モード」のふたつが選べ、本体のボタンに軽く触れて切り替えが可能。前者は一人もしくは少人数でのWeb会議やリモート通話向け、後者は複数人が集まって参加するWeb会議などに適するとしている。

  • 単一指向性の「120度モード」と全指向性の「360度モード」の集音範囲のイメージ

NTTソノリティの担当者によると、単一指向性のモードを120度にした理由については「一般ユーザーの使いやすさを考慮し、指向性を鋭くせずに、ある程度幅を持たせるかたちで決めた」とのこと。

  • 通話ボタンやマイクボタン、モード切り替えボタン、音量ボタンなどが並ぶ

  • 実機デモの様子。左のワイヤレススピーカーから騒音を流しつつ、LinkShellで人の声と不要な音を仕分けた後のサウンドを聞くことができた

マイク機能を使わず、音楽を楽しむポータブルスピーカーとして使えるMUSICモードも搭載。45mm径のパイオニア製フルレンジスピーカーユニットを内蔵しており、140Hz~18kHzまでのフルレンジ再生を可能にしている。付属のスタンドを本体底面に差し込み、斜めに立て掛けて音楽を聴くこともできる。

  • 利用イメージ

  • 付属のスタンドで斜めに立て掛けたところ

  • LinkShellの活用方法の提案

本体デザインと製品名は“貝殻(Shell)”に由来。貝殻に耳を当てて聞こえる音は本人にしか聞こえない音であることから、これをモチーフにデザインと製品名を決めたという。マイクに入力されている音量やミュートなど製品のステータスを分かりやすくするLEDバーを搭載し、外装は生活になじむグレージュカラーで仕上げた。

  • 巻き貝のような、ゆるくひねったデザインを採用

Windows PCやmacOS搭載PC、iOS/Android搭載のモバイルデバイスと組み合わせて使える。接続方式はUSB、Bluetooth、3.5mmアナログの3種類で、対応するBluetoothコーデックはSBCとAAC。低遅延モードなどは備えていないため、ビデオ会議などでの映像と音のズレが気になる場合は、有線接続を推奨している。

  • LinkShellの背面

連続使用時間は最大8時間、充電時間は約2時間。本体サイズは125×125×35mm、重さは約350g。前出の簡易スタンドのほか、USBケーブルと3.5mmオーディオケーブル、USB-C to A変換アダプターなどが付属する。

  • 製品内容

【お詫びと訂正】記事タイトルで「NTTソノリティの特許技術搭載」と記載していましたが、正しくはNTTの特許技術でした。お詫びして訂正します(5月18日 15:30)