デロンギの全自動コーヒーマシンは、ボタンひとつで豆から挽く美味しいエスプレッソを抽出できる人気製品。コーヒーの美味しさだけでなく、デザインや豊富なコーヒーメニューのバリエーション、メンテナンス性の良さなど、世界でもトップシェアを誇ります。

現在、日本では10モデルの全自動コーヒーマシンをラインナップしていますが、5月30日から新モデル「デロンギ エレッタ エクスプロア 全自動コーヒーマシン(ECAM45055G)」(以下、エレッタ エクスプロア)が発売されます。価格はオープン、推定市場価格は298,000円前後です。

新モデルのもっとも大きな特徴といえるのは、シリーズ初となる「冷たいドリンクでもフワフワのミルクメニューが作れる」というコールドミルクメニューでしょう。メディア向けの体験会で気になる新メニューを試飲してきました。

  • 新モデルの「デロンギ エレッタ エクスプロア」。デロンギの全自動コーヒーマシンの中で、エレッタシリーズは「プリマドンナ」シリーズに続くプレミアム機種

    新モデルの「エレッタ エクスプロア」。デロンギの全自動コーヒーマシンの中で、エレッタシリーズは「プリマドンナ」シリーズに続くプレミアム機種

  • エレッタ エクスプロアには、従来モデルと同様のホットメニュー用ミルクコンテナ(写真左)に加えて、新しくコールド専用「ラテクレマ クールミルクコンテナ」(写真右)が付属

コールドミルク用の専用ミルクコンテナを標準付属

デロンギの全自動コーヒーマシンの上位モデルは、「ラテクレマシステム」を搭載しています。フワフワのフォームミルクメニューも自動で作れる機能です。バリスタが作ったような、滑らかでしっかりとしたミルクを作ってくれます。

メニューにあわせて泡の量なども調整可能。泡の状態はコンテナ上部のツマミで手動調整するのですが、このツマミ位置もメニューにあわせて液晶画面で指示してくれます。

  • 専用の「ラテクレマ ミルクコンテナ」を本体にセットすることで、「カプチーノ」や「カフェラテ」、「ミルク」といったフォームミルクを使ったドリンクを選べるようになります

  • ノズルを付け替えることによって、給湯やお茶に合わせて4通りの温度に対応

デロンギの全自動コーヒーマシンは、フォームミルクを使ったメニュー(カプチーノやカフェラテなど)はホットドリンクのみでした。今回のエレッタ エクスプロアは、コールドドリンクにもフォームミルクメニューを用意しています。ここが大きなポイント。

従来のミルクコンテナは「ミルクがもっとも甘くなる」とされる60℃~65℃という高温のミルクしか作れませんでしたが、これではコールドメニューには向きません。そこで、より低い温度のフォームミルクを作れるコールドドリンク専用の「ラテクレマ クールミルクコンテナ」を新しく開発しています。

  • ホット用の「ラテクレマ ホットミルクコンテナ」(写真左)と、コールド用の新しい「ラテクレマ クールミルクコンテナ」(写真右)

  • ホットでもコールドでも、無脂肪牛乳や植物性ミルク(豆乳・オーツミルク・アーモンドミルク)を利用できます。ホットミルクコンテナのみ、無調整牛乳に対応します

エレッタ エクスプロアにアイスのミルクメニューが追加されたことで、コールドドリンクメニューは8種類、ホットドリンクなら15種類、合計23メニューから選べるようになりました。これは最上位モデルの「プリマドンナ」を超え、デロンギの全自動コーヒーマシンでは最多のメニュー数です。

  • 液晶両脇にある「Cold」あるいは「Hot」のアイコンをタッチすると、液晶画面にホットドリンクやコールドドリンクの一覧が表示されます。液晶は左右にスワイプ可能

【動画】エレッタ エクスプロアでアイスカプチーノを作ってみました(音声が流れます。ご注意ください)

  • エレッタ エクスプロアには、シリコン製の製氷トレーも標準で付属します。ミルクを使ったコールドメニューのとき、使用する氷の推奨量(個数)が液晶画面に表示されますが、この氷は付属トレーで作った氷のサイズが基準になります

エレッタ エクスプロアで作ったアイスカプチーノを試飲してみると、泡のないドリンクと比べてリッチな舌触り。今回は低脂肪乳を使っているにもかかわらず、泡で長く舌に残るためか、しっかりとしたミルク感が味わえました。カフェなどのアイスメニューは泡ミルクを使わないことも多いのですが、自宅のアイスメニューでこの濃厚なミルクの泡が楽しめるのはとても魅力的です。

  • エレッタ エクスプロアのアイスカプチーノを試飲するマイナビニュース +Digitalの林編集長。アイスメニューながら、スプーンでもすくえるしっかりとした泡が印象的でした

ちなみに、エレッタ エクスプロアはコールドミルクメニューが増えた以外にも、「コルタード(少量のミルクでエスプレッソを割るスペインやポルトガルのドリンク)」や、「コーヒーポット(最大6杯分のコーヒーを抽出する、フィルターコーヒー好きにおすすめの味)」といった新メニューも追加されました。

おでかけに便利なタンブラー用の専用メニューも!

エレッタ エクスプロアで注目しておきたいもうひとつの新機能は、「To Go(テイクアウト)」です。背の高いタンブラーや細身の水筒に対応した、ドリンク抽出メニューのこと。トレイの一部をリフトアップすることで、高さ最大16cmまでのタンブラーや水筒をセットしてコーヒーを抽出できます。

抽出の容量は、「Piccolo(235ml)」「Medio(355ml)」「Grande(473ml)」という3通り。容量とドリンクメニューを選んで、容器サイズに合わせた量のドリンクを作れます。自分の持っている容器のサイズにあわせて各種ドリンクを作るため、外出用タンブラーだけではなく、自宅のドリンクでも活躍しそうです。

  • To Goメニューを選択後、サイズとドリンクメニューを選びます。容器にあわせて容量を微調整することも可能です

  • トレイの中央部分が持ち上がり、背の高いタンブラーなどをセットできるようになりました

小さな変化としては、メンテナンスがより簡単に。デロンギの全自動コーヒーマシンは起動時と終了時に自動で内部を洗浄するため、ユーザーが行う毎日のお手入れは基本的に「コーヒーカスを捨てる」だけ。新エレッタ エクスプロアはカス受けがシンプルな箱型に独立し、より捨てやすく、洗いやすい形状になりました。

  • 従来は外観の一部と一体化していたカス受けは独立した箱型形状に。軽くて洗いやすい形状になったのはうれしいポイント

  • 水タンクは本体右側面に配置。給水容量は最大1.8Lとたっぷり

日本では現在、デロンギの全自動コーヒーマシンは4つの大きなシリーズをラインナップしています。スタンダードな機能の「マグニフィカ」シリーズ(5モデル)、多機能とコストパフォーマンスのバランスが良い「ディナミカ」シリーズ(2モデル)、プレミアムモデルの「エレッタ」シリーズ(今回のエレッタ エクスプロアをあわせて3モデル)、そしてフラッグシップのIoT対応「プリマドンナ」(1モデル)です。

新モデルのエレッタ エクスプロアは、エレッタシリーズでも一番多機能。プリマドンナに次ぐ上位モデルです。プリマドンナのようにスマートフォン連携機能こそないものの、メニュー数はプリマドンナより多い点は、コーヒー好きには魅力的に映るでしょう。

発表会ではデロンギの全自動コーヒーマシンで初となるアイスミルクメニューが大きく取り上げられましたが、個人的に注目しているのはTo Go機能です。筆者は自宅でもデロンギの全自動コーヒーマシンを愛用していて、お気に入りの大きなマグカップ(480mLサイズ)を使うときは3杯分のコーヒーを連続抽出する必要があります。To Go機能なら1回の操作でマグカップを満たせます。「自分のお気に入りのカップに合わせた量で抽出できる」というのはかなり便利ではないでしょうか。