音声通話で相手の声が聞き取りづらいとき、ありますよね。自分の声が相手にどう聞こえるかも含め、「声の聞き取りやすさ」は音声通話において重要な位置を占めます。

iPhoneでは、iOS 15のとき「マイクモード」が登場しました。このモードには「声を分離」と「ワイドスペクトラム」という2つの機能があり、前者は自分の声を明瞭化しそれ以外の音を聞こえにくく、後者は近くの大きい音も遠くの小さい音も(通常の音声通話ではカットされる音も)まんべんなく聞こえるよう、AIが音声を加工します。

これまでマイクモードは、FaceTimeの音声/ビデオ通話やLINE通話など、一部アプリの音声通話サービス以外でしか有効になりませんでしたが、iOS 16.4からは通信キャリアが提供する音声通話サービス(セルラー通話)でも利用できるようになりました。"ふつうの携帯電話の通話"も対象となったのです。

使いかたはかんたん。音声通話時にコントロールセンターを開き、「マイクモード」ボタンをタップ、現れた画面で「声を分離」か「ワイドスペクトル」を選択すればOKです。「電話の声が聞こえやすくなる設定」であれば「声を分離」を選択することになりますが、セルラー通話時は「標準」か「声を分離」しか選択できないため、混乱することはないでしょう。

「声を分離」の効果は大きく、電車の走行音や換気扇の回転音など、音声通話時に気になる周囲のノイズが大幅に低減します。対応するiPhoneはiPhone XS/XRシリーズ以降、SoCにA12 Bionic以降を搭載したモデルに限定されますが、通話時に何度も聞き返すストレスはかなり減るはずですよ。

  • 「電話の声が聞こえやすくなる設定」にするには