今回のCP+で最も広いブースを設営したキヤノン。ブース内部は大きく4つに分けられ、カメラコーナー、ライブステージ、写真プリント体験コーナー、VR/MR体験コーナーとなります。そのほか、カメラの点検整備のサービスコーナーや、新趣向カメラのPowerShot PICK/ZOOM体験コーナーなども設けられています。

  • 今回のCP+では最大の広さとするキヤノンのブース。際立った派手さはないですが、それゆえじっくりと見るにはいいチャンスのように思えます

注目は、やはりCP+直前に発表したミラーレスカメラ「EOS R8」と「EOS R50」となるでしょう。アクロバティックな動きをするBMXライダーを被写体に、トラッキングAFやRAWバーストモードで狙えるハンズオンコーナーは、開場早々から長蛇の列ができ、注目の高さを知らしめるものです。また、ベテランの写真愛好家などに人気があったのが、EOS Rシステムのミドルレンジに位置付けされる「EOS R6 Mark II」。こちらはモデルを被写体に、被写体認識AFなどの機能を試す来場者の姿が多数見受けられました。

  • EOS Rシステムのハンズオンコーナーの様子。このコーナーの前にBMXのライドステージがあり、自由に撮影が楽しめます

  • 昨年末に発売された「EOS R6 Mark II」。注目度の高さは未だ衰えておらず、多くの来場者がハンズオンコーナーに並んでいました

  • 「手のひら本格ミラーレス」と同社が呼ぶ「EOS R50」。これまで "Kiss"と呼ばれていたクラスのカメラですが、機種名のグローバル化などからこのネーミングに落ちついたと言います

  • こちらは「クリエイティブフルサイズ」と呼ぶ「EOS R8」。フルサイズモデルながらコンパクトで軽量なボディを持ち、フルサイズ初心者からベテランまで楽しめるカメラに仕上がっています。今回のハンズオンで注目度No.1

  • 会場内のステージを爆走するBMXで、EOSの高速AF性能が確認できます

  • 今回のキヤノンのブースは唯一と言ってよいモデル撮影のコーナーです。「EOS R6 Mark II」や「EOS R3」などで瞳AFをはじめ人物認識を応用した撮影が体験できるコーナーです

  • 「新しいEOS R8とEOS R50をぜひ手に取って体験してほしい」と話すキヤノンマーケティングジャパン カスタマーリレーション企画部の浦中大輝さん

それ以外では、低輝度でのAF体験コーナーや現在3つあるHDR機能の紹介、新画像処理技術である「ニューラル・ネットワーク・イメージ・プロセッシング」および「アップ・スケーリング・ツール」の概要の解説などが行われ、EOS Rシステムの理解、引いては同社の技術の高さを積極的にアピールしていました。

  • サブスク形式の画像処理ツール「ニューラル・ネットワーク・イメージ・プロセッシング」の解説と、今回新たに発表された品質を低下させずに画素数を大幅に増やす「アップ・スケーリング・ツール」の概要を説明したボード。いずれもディープラーニング技術を応用したものです

高画質プリンターでの無料プリントサービスに注目!

SNSで話題になっているのが、PROLINEシリーズの高画質インクジェットプリンター「PRO-G1」および「PRO-S1」を用いた無料の写真プリント体験コーナー。来場者のお気に入りの写真をA4サイズにプリントしてプレゼントしてくれます。家庭用インクジェットのPIXUSよりも深みのあるプリントは、一見の価値があります。ぜひ、自慢の作品をSDカードなどに保存して持参しましょう。サービスは先着順で、予約は不要です。

  • 写真プリント体験コーナーでは、PROLINEシリーズの「PRO-G1」「PRO-S1」を用いた写真プリント体験サービスを実施。自慢の作品を無料でA4サイズにプリントしてくれることを聞きつけた写真ファンが列を作っていた

  • A4サイズに大きくプリントすると、ディスプレイで見るのとはまた違った印象で鑑賞できるのでオススメ

ユニークだったのが、同社初となるVRレンズ「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」で撮影した3D 180°VR映像が楽しめるコーナー。球状の椅子が並び、その中でVRゴーグルを装着した来場者がVR映像を楽しる姿はどこか未来的。映像の可能性を強く訴求するものです。

  • VRレンズ「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」で撮影した3D 180°VR映像が楽しめるVR /MR体験コーナーの様子。こちらも順番を待つ長い列ができていました

  • PowerShot ZOOMなどの新機軸カメラの体験コーナーも。残念ながら、今回のCP+では新しい新機軸カメラは発表されませんでしたが、キヤノンの担当者によると「さまざまな製品を企画している」とのことです

今回は堅実にまとまった感のあるキヤノンのブース。同社のカメラメーカーとしての総合力を改めて知ることのできるまたとない機会でもありそうです。

  • カメラの点検整備のサービスコーナーの様子。プロの手でメンテナンスしてくれるので、EOSユーザーはぜひ訪れるべきコーナーといえます

  • 長い行列ができていたプレゼントコーナーでは、さまざまなキヤノンオリジナルグッズが当たります。当選倍率はそれほど低くないとのこと