個人宅の金品を狙った悪質な強盗が各地で多発しています。自宅周辺に現れた不審者の様子を映像で記録できるだけでなく、「カメラがあるからやめておこう」という抑止力にもつながるネットワークカメラの設置が、効果的な防犯対策の1つといえます。ネットワークカメラは数千円台~2万円台と価格に幅がありますが、3,480円で買える格安品でも画質や性能、決定的瞬間を自動でクラウドに残す機能に満足できました。

  • 自宅の防犯用にネットワークカメラを設置する人が増えている。5,000円以下の格安品でも十分な画質や機能を持っており、背伸びして高価な製品を買う必要はなさそう

カメラが盗まれても撮影データが残るクラウド録画に注目

近ごろ、一般家庭に押し入って金品を盗む強盗が日本各地で相次ぎ、問題になっています。ターゲットにした家まで足を運び、周辺の状況や様子を事前に下見するケースが多いといい、「自宅周辺に不審な人物が来ていないかを監視したい」と考える人が増えています。

そのような目的でおすすめなのが、玄関先などにネットワークカメラを設置すること。とらえた映像はインターネット経由で送信され、スマホを使ってどこからでも確認できます。実家に設置すれば、遠く離れた自宅からでも親の代わりにチェックすることも可能。さらに、人物など動く被写体を検知すると、スマホに通知を送りつつ自動的にmicroSDカードに映像を保存してくれる機種も多く、予期せぬ不審者の様子を逃さずチェックできます。

ただ、強盗に押し入った犯人がカメラの存在に気づくと、証拠を残すまいとカメラを破壊したり奪ったりするケースが報告されており、カメラ内のメモリーやmicroSDカードにのみ映像を保存する製品では、そのような事態に遭遇すると意味をなさなくなってしまいます。

そこでおすすめなのが、クラウド録画機能を搭載するネットワークカメラ。動く人物を検知した際などに自動でクラウド上に映像を保存する仕組みで、カメラが壊されたり盗まれたりしてもクラウド上にはデータが残っているので映像が参照できる、という仕組みです。

3,480円の小型カメラでも期待以上の働き

クラウド録画機能を備えるネットワークカメラはいろいろありますが、価格の安さと設置のしやすさ、運用のしやすさ、安定性の高さ、被写体検知機能の高さで定評があるのが、アトムテックのWi-Fi対応ネットワークカメラ「ATOM Cam」シリーズです。

  • アトムテックのATOM Camシリーズ。左が小型軽量のスタンダードモデル「ATOM Cam 2」で、価格は3,480円。右は、電動のパン&チルト機構を備えた上位モデル「ATOM Cam Swing」で、価格は4,980円。アトムテックの公式サイトではATOM Cam 2が長らく入荷未定となっていたが、アトムテックによると2月24日(金)に再入荷することが決まったそう

ATOM Camの特徴が、小型軽量で設置しやすいこと。カメラが固定式のスタンダードモデル「ATOM Cam 2」は本体が約5cm四方と小さく、重さも約100gと軽いので、固定にネジが使えない賃貸住宅でも強力な両面テープなどで手軽に設置できます。メーカーは推奨していませんが、5V/1A以上の出力を持つモバイルバッテリーでも動かせるので、コンセントがない場所でも使えます。

  • ATOM Cam 2は一辺約5cmのキューブ状で、とてもコンパクト

  • 電源は付属のACアダプターからmicroUSBケーブルで確保する

  • メーカーの動作保証外とはなるが、5V/1A以上の出力を備えるモバイルバッテリーでも動かせた

ATOM Cam 2ならではの特徴が、AIを用いた被写体の検出機能が優れていること。画面内に人や自動車、動物などの動く被写体を検知すると、専用アプリを導入したスマホに動体を検知したことを通知するとともに、動体を検知した直後から12秒間の映像をクラウド上に自動で保存してくれます。しかも、このクラウド録画はATOM Camユーザーなら無料で利用できるのがポイント。

  • ATOM Cam 2で撮影した映像。日中、夜間ともに鮮明で、夜間でも周囲に照明がある状況ならばきれいに見られた。赤外線LEDも搭載しており、真っ暗な状況でも周囲を明るく照らしてくれる。小型ボディながら画質は不満がない

  • 複数のATOM Camを設置した場合、最大4台までの映像を同時にモニタリングすることも可能。iPadなどの大画面デバイスで特に便利に使える

【動画】郵便物の配達に来た人を検知し、その時の様子を自動で記録した動画。無料サービスだと1回あたりの記録時間は12秒に制限されてしまうが、どのような状況だったのかはしっかり確認できる。鮮明な表示のライブビューとは異なり、録画は動画の圧縮率が相当高くなるため、精細感が大きく失われるのは気になる。圧縮率を変えることはできない

  • 自動でクラウドに記録した映像は最大14日間保持され、いつでも見返せる

ただ、標準状態だと動体検出をした際に自動記録する映像は12秒間に固定されるうえ、自動記録を実行した直後の5分間は動体を検知しても映像は記録されない制限があるため、大事なシーンが残せない可能性があります。月額660円(年払いだと6,600円)の有料サービスを契約すると、動体を検知している間はずっと記録を続け、5分間の無記録制限もなくなるので、大事なシーンを確実に残せます。本格的に防犯用途に活用したいのであれば、有料サービスの契約は必須だと感じます。

屋外への電源の配線が最大の難関といえる

ATOM Camの導入でもっとも頭を抱えたのが電源の確保です。電源は、付属の充電器とUSBケーブルを使って供給するのですが、コンセントがあちこちにある室内とは異なり、屋外では電源確保が難しい家庭も多いはず。

どうしてもAC100Vの電源が確保できない場合、モバイルバッテリーを接続して使う手もあります。メーカーは付属の充電器の使用を推奨していますが、5V/1Aの出力を持つモバイルバッテリーを接続すると動かせました。10,000mAhの容量のモバイルバッテリーで3日ほど駆動したので、2つのモバイルバッテリーを用意して代わる代わる使えば何とかいけそうです。

  • ATOM Cam 2をモバイルバッテリーで仮運用しているところ。途中で不安定になることもなく、問題なく動かせた

  • その後、AC100Vの電源を屋内から配線して正式に設置し終えたところ。玄関周辺の様子が室内からモニタリングできるようになり、親も喜んだ

ATOM Cam 2の価格は3,480円と、一般的なネットワークカメラと比べて安いにもかかわらず、「アプリの初期設定が分かりやすく初めての人でもつまずくことなく導入できる」「外出先や離れた場所からでもカメラの映像がスピーディーに確認できる」「光量の少ない夜間でも鮮明な映像が確認できる」「人物を検出したらクラウドに自動保存」「意図しないネットワーク断などの不具合がなく、長期間安定して駆動」といった点が満足できました。見た目がコンパクトで仰々しくないので、いかにも監視カメラ然としたものを自宅に設置するのは気が引ける…という人にも向きます。自宅や実家の防犯、クルマの盗難への備え、ペットの見守りなど、最初のネットワークカメラとして多くの人に薦められる製品だと感じました。