日本のゲーム会社・コーエーテクモゲームスが1月31日、同社ゲーム作品に登場するキャラクターや、スタッフ宛に届くバレンタインデー、ホワイトデーの贈り物を辞退すると発表した。これは2021年、2022年に続く辞退で、今年も同社へ贈り物を送付しないよう呼びかけた。

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    コーエーテクモゲームス、「バレンタインデー、ホワイトデーの贈り物」の辞退を発表

同社は、新型コロナウイルス感染防止および、多くのスタッフが在宅にて勤務していることを理由に、自社での受け取り対応が難しい点や、安全への影響を考慮して、贈り物を辞退したという。発表ではあわせて、日ごろから届く同社スタッフや作品に登場するキャラクターへの贈り物に改めて感謝の意も示している。同社は今回の発表の中で、「新しい面白さで、皆様をもっと幸せにするコンテンツをお届けできるよう、社員一同努めてまいります」とコメントしてる。

ところでこの発表、「なんで、あえて辞退を表明するの?」と、よく分からない読者の方もいるかもしれない。これには背景があるので、少しだけ説明しておこう。

バレンタインデーやホワイトデーにおいて、プレゼントを贈るのは、なにも現実の人間だけとは限らない。例えば推しキャラの誕生日を盛大に祝う人もいるのだから、贈り物を贈っていてもおかしくない。ただ、ゲームキャラに直接贈り物を贈ることはできないので、代わりにゲームキャラを生み出した会社に贈るという流れが、これまでにあったのだ。

同社は、1994年より「ネオロマンス」と呼ばれる女性向け恋愛ゲーム、いわゆる乙女ゲームを数多く発売している。同社の「アンジェリーク」や「遥かなる時空の中で」、「金色のコルダ」などの作品は熱狂的なファンがおり、各作品に登場する魅力的なキャラに宛てた贈り物を贈る人は多い。もちろん、乙女ゲームに限ったことではなく、同社には様々な魅力的な作品、魅力的なキャラクターがおり、ファンからの贈り物は珍しくなかった。

ネット上では「ああ~また董白からチョコはお預けか、時期が時期だから仕方ないか」「そんな風習あったのか!」「まあこのご時世やからしゃーないよね、小学校でだってバレンタイン渡しにくい状況だし」「贈りたい気持ちはわかるけどね。企業がこういう発表をするのも大事」などの声が寄せられた。