フランス・パリ近郊のヴェルサイユ宮殿で、4年に一度開催されている国際度量衡総会(CGPM)にて11月18日、2035年までに「うるう秒」の追加を停止することが決まったことが、ネットで話題になっている。まさに「細かい話」だが、意外と広範囲に影響があるようだ。

  • 「うるう秒」の廃止が決まる、ネット「嘘喰いのラストどうするんや」

    2035年までに「うるう秒」が廃止されるのだとか

「時間」は長い間、天文学者が地球の自転を分析し「天文時間」として計測してきた。しかし、技術の進歩により、はるかに正確な時間を計測できる原子時計が登場したことで、天文時間と「原子時間」という2つの時間が存在するようになったそう。しかし地球の自転は一定ではないため、2つの時刻にはズレが生じてしまう。そのため、1972年から、2つの時刻が0.9秒以上ズレる際に追加されるようになったのが「うるう秒」だ。以来、これまでに27回のうるう秒が挿入されてきた。

今回の廃止の理由だが、うるう秒には、GPSシステムやソフトウェア、電気通信など正確な時間を必要とする様々なシステムで問題が発生するリスクがあるからだという。実際うるう秒が原因で2012年と2017年にRedditなどでシステム障害が発生。また、Facebookを運営するMeta社は2022年7月にうるう秒廃止を求め「タイマーやスケジューラーに依存するソフトウェアに壊滅的な影響を与える恐れがある」と警告していた。

2035年までにうるう秒の追加は停止されるが、当面の間は、うるう秒は通常通り追加されるという。総会では少なくとも1世紀はうるう秒を追加すべきではないと提案された。このほか、他の国際機関と協議して、2026年までに2つの時刻のズレに上限を設けるべきかどうかを決定する予定だとしている。

ネット上では「狂いだしたことに一般人が気づいたり問題が起きたらその時考える、って解釈でおけ?」「嘘喰いのラストどうするんや…」「レポート提出期限伸ばしにくくなるね」などの声が寄せられた。