マイクロソフトは、2022年11月08日(米国時間)、2022年11月のセキュリティ更新プログラム(月例パッチ)を公開した。該当するソフトウェアは以下の通り。
- .NET Framework
- AMD CPU Branch
- Azure
- Azureリアルタイムオペレーティングシステム
- Linuxカーネル
- Microsoft Dynamics
- Microsoft Exchange Server
- Microsoft Graphicsコンポーネント
- Microsoft Office
- Microsoft Office Excel
- Microsoft Office SharePoint
- Microsoft Office Word
- ネットワークポリシーサーバー(NPS)
- オープンソースソフトウェア
- ロール:Windows Hyper-V
- SysInternals
- Visual Studio
- Windows Advanced Local Procedure Call
- Windows ALPC
- Windows Bind Filterドライバー
- Windows BitLocker
- Windows CNGキー分離サービス
- Windowsデバイス用ヒューマンインターフェイス
- Windows Digital Media
- Windows DWM Coreライブラリ
- Windows拡張ファイル割り当て
- Windowsグループポリシーの基本設定クライアント
- Windows HTTP.sys
- Windows Kerberos
- Windows Mark of the Web(MOTW)
- Windows Netlogon
- Windows Network Address Translation(NAT)
- Windows ODBCドライバー
- Windows Overlay Filter
- Windows Point-to-Point Tunneling プロトコル
- Windows印刷スプーラーコンポーネント
- Windows Resilient File System(ReFS)
- Windows スクリプト
- Windows Win32K
マイクロソフトでは、セキュリティ更新プログラム、セキュリティアドバイザリに関する注意点として、以下をあげる。
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、CVE-2022-41091 Windows Mark Of The Webセキュリティ機能のバイパスの脆弱性、CVE-2022-41073 Windows印刷スプーラーの特権の昇格の脆弱性、CVE-2022-41125 Windows CNGキー分離サービスの特権の昇格の脆弱性、CVE-2022-41128 Windowsスクリプト言語のリモートでコードが実行される脆弱性は、すでに脆弱性の悪用が行われていることを確認している。なお、CVE-2022-41091 Windows Mark Of The Webセキュリティ機能のバイパスの脆弱性はセキュリティ更新プログラムの公開よりも前に、脆弱性の情報が一般に公開されていたことを確認している。影響を受ける環境を使うユーザーは、早急に、更新プログラムの適用を行ってほしい。詳細は、各CVE情報を参照してほしい。
- 9月29日(米国時間)に公開したCVE-2022-41040 Microsoft Exchange Serverの特権の昇格の脆弱性およびCVE-2022-41082 Microsoft Exchange Serverのリモートでコードが実行される脆弱性の修正が含まれている。これらの脆弱性は、すでに脆弱性の悪用が行われていることを確認しているので、影響を受ける環境を使うユーザーは早急に更新プログラムの適用を行ってほしい。Microsoft Exchangeの更新プログラムを展開する際のガイダンスは、Released: November 2022 Exchange Server Security Updatesも併せて参照してほしい。
- セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してほしい。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2022年11月セキュリティ更新プログラムリリースノートに掲載されている。
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は、脆弱性からシステムを保護するために、セキュリティ強化の設定が実施されている。影響を受ける環境を使うユーザーは、脆弱性のページおよびサポート技術情報を参照し、セキュリティ強化による組織への互換性問題がないかなどを事前に確認してほしい。
- CVE-2022-37966 Windows Kerberos RC4-HMACの特権の昇格の脆弱性:KB5021131
- 今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は、脆弱性からシステムを保護するために、追加の作業が必要となる。また、これらのシステムを脆弱性から保護するための修正は、今後のセキュリティ更新プログラムで、設定が強制される予定である。影響を受ける環境を使うユーザーは、各脆弱性のページおよびサポート技術情報を参照し、早めに作業をしてほしい。
- CVE-2022-37967 Windows Kerberosの特権の昇格の脆弱性:KB5020805
- CVE-2022-38023 Netlogon RPCの特権の昇格の脆弱性:KB5021130
- 今月のセキュリティ更新プログラムでは、Windows DCOMにおけるセキュリティ強化が実施されている。影響を受ける環境を使うユーザーは各脆弱性のページおよびサポート技術情報を参照し、組織への影響を確認してほしい。
新たに確認した脆弱性に対応した新しいセキュリティ更新プログラムは、以下の通り。
Windows 11およびv22H2
緊急(リモートでコードが実行される)
- KB5019961
- v22H2:KB5019980
Windows 11の更新プログラムであるKB5019980(累積更新プログラム)の構成内容であるが、
- フォルダーのローカライズに失敗するというエクスプローラーに影響する問題の修正
- Windowsオペレーティングシステムのセキュリティ問題の修正
となっている。
Windows 10 v21H2、v21H1、およびv20H2
緊急(リモートでコードが実行される)
- KB5019959
Windows Server 2022(Server Core installationを含む)
緊急(リモートでコードが実行される)
- KB5019081
Windows Server 2019、2016(Server Core installationを含む)
緊急(リモートでコードが実行される)
- Windows Server 2019:KB5019966
- Windows Server 2016:KB5019964
Windows 8.1、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012(Server Core installationを含む)
緊急(リモートでコードが実行される)
- Windows 8.1、Windows Server 2012 R2マンスリーロールアップ:KB5020023
- Windows 8.1、Windows Server 2012 R2セキュリティのみ:KB5020010
- Windows Server 2012マンスリーロールアップ:KB5020009
- Windows Server 2012セキュリティのみ:KB5020003
Microsoft Office
重要(リモートでコードが実行される)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/officeupdates を参考にしてほしい。
Microsoft SharePoint
重要(リモートでコードが実行される)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/officeupdates/sharepoint-updates を参考にしてほしい。
Microsoft Exchange Server
緊急(特権の昇格)
https://learn.microsoft.com/exchange Released: November 2022 Exchange Server Security Updates
Microsoft .NET
重要(情報漏えい)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/dotnet を参考にしてほしい。
Microsoft Visual Studio
重要(リモートでコードが実行される)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/visualstudio を参考にしてほしい。
Microsoft Dynamics
重要(情報漏えい)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/dynamics を参考にしてほしい。
Microsoft Azure-related software
緊急(リモートでコードが実行される)
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラムガイドおよび https://learn.microsoft.com/azure を参考にしてほしい。