インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月7日、2023年3月期上期の連結業績報告を発表した。それによると、通期売上、営業利益ともに引き続き好調。通期決算に向けて良好な数字となった。

  • IIJの2023年3月期第2四半期の連結業績報告

  • 決算を発表する鈴木幸一代表取締役会長(右)、勝栄二郎代表取締役社長兼Co-CEO&COO(中央)、渡井昭久専務取締役兼CFO

23年3月期第2四半期の売り上げは前年同期比13.7%増の637.7億円、営業利益も前年同期比24.3%増の61.5億円と、コロナ禍緩和の中も売り上げは成長を続けている。上期全体でも売り上げが前年比11.8%増、営業利益が20.1%増、当期利益も25.3%増と順調な成長を見せた。


  • 2023年上半期の総括。引き続き非常に好調な売り上げ・利益を収めている

勝栄二郎代表取締役社長は、コアサービスであるネットワークサービス事業が好調であることに加え、自社開発のSASEサービス(IIJセキュアアクセスサービス)の提供を開始したことを挙げ、これまで外部サービスの販売が中心だったものが自社開発になることで営業利益増を期待しているとした。またSI関連でも、APECの個人データ保護法に対応したCBPR認証を取得したことをアピールした。

モバイル関連では、法人向け回線は引き続き順調。個人向けモバイル回線も+5.3万回線と好調だが、セット販売する端末など、マーケティング 今後はマルチプロファイルSIMの開発等で、更なる法人IoT需要の獲得に期待するとした。

  • モバイル事業ではデータ接続料が低減する一方で、ユーザー獲得のためのマーケティング費用が増加している

IIJ全体では今後も開発・運営体制を強化していくため、2023年4月の新卒採用は245名を内定済みとのこと。なお、売り上げ・利益共に好調だが、上期目標を大きく上回っているわけではないので、2023年3月期全体では修正はないという。

  • 成長を支えるための人的資源の確保も順調に行われている。IIJの部門別内訳では、技術者が全体の70%を超えるのが特徴的だ