Googleのハイエンドスマートフォンの新製品「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」、同社初のスマートウォッチ「Pixel Watch」が国内でも発表されました。ここでは、スマートフォンPixel 7シリーズをご紹介します。
同社のスマートフォンPixelシリーズは、前モデルのPixel 6シリーズから同社のカスタマイズチップTensorを搭載し、特に機械学習を利用したAI機能を重視。Pixel 6の後継機種となるPixel 7では、Tensor G2チップを搭載し、さらに性能を向上させたといいます。
デザインテイストはPixel 6を踏襲。背面にはカメラ部がバー状に出っ張ったカメラバーとなっていて、背面は光沢のあるガラス素材となっています。画面サイズはPixel 7が6.3型、Pixel 7 Proが6.7型。フラットディスプレイのPixel 7と、エッジがカーブしたPixel 7 Proという違いも従来通りです。
「Pixel 7はPixel 6よりもわずかに軽くなっている」と同社Pixel Phones プロダクトマネジメントディレクターのPeter Prunuske氏がアピールするとおり、サイズ的には多少ながら両モデルともコンパクトになっています。
実はバッテリー容量がわずかに減っているのですが、従来通り同社では「24時間以上持続可能なバッテリー」と表現。同社のテストでの平均バッテリー駆動時間は、Pixel 6シリーズが34時間、Pixel 7シリーズが31時間だったそうです。
スーパーバッテリーセーバーに関しては、従来最大48時間だったところ、最大72時間使用可能、と大幅に延長されています。
ディスプレイの基本スペックは変わっていませんが、最大輝度がHDRで1,000nit、ピーク輝度が1,400nit(Pixel 7)/1,500nit(Pixel 7 Pro)と向上しました。特にPixel 7は明るさが25%向上したとしています。
Tensorをフル活用した機能としてはカメラ機能が上げられます。特にPixel 6 Proでは、夜景や20倍ズームなどで遺憾なく発揮されていました。Pixel 7 Proでは、さらに30倍ズームまで対応。
もともと50MPセンサーのピクセルビニングで12.5MPの画像を生成するPixel 7シリーズですが、デジタルズームをするとピクセルビニングを解除して50MPのセンサーから切り出しを行うことでズームを行います。これを望遠カメラの5倍付近まで行い、望遠カメラも48MPセンサーでピクセルビニングをしているので、ズームでこれを解除して中央切り出しを実施。
最終的にはデジタルで拡大をしていますが、超解像ズームとして最大30倍までのズーム倍率を実現しています。Pixel 7は、望遠カメラを搭載しないため、ズーム倍率はデジタル8倍までです。
新機能として、「ボケ補正」と「シネマティックぼかし」を搭載。ボケ補正は、ピンぼけ写真をシャープに補正してくれる機能。撮影後の処理を行うものなので、Googleフォトの機能として過去に撮った写真にも適用可能です。
シネマティックぼかしは、動画撮影時に背景をぼかして、映画のような撮影効果が得られます。リアルタイムで動画を処理するため、Tensor G2のパフォーマンスが必要ということでしょう。
Pixel 7 Proには、さらに「マクロフォーカス」機能も追加。これは、被写体に一定まで近づくと自動的に超広角カメラに切り替わり、レンズ前3cmまでのマクロ撮影が可能になる機能です。花のおしべとめしべ、雪の結晶、雨粒など、新しい撮影が可能になるとアピールしています。
セキュリティ面では、Tensor G2に加えて搭載されているTitan M2セキュリティチップを始め、複数のセキュリティレイヤーでユーザーの情報を保護。年内にはVPN by Google Oneも提供予定。
新たにインカメラを使った顔認証もサポート。これも機械学習モデルによって、通常のインカメラでも、指紋認証と同様に決済などでも使えるセキュリティレベルを実現しています。
Pixelシリーズは、同社の技術、特にAI周りのショーケースのような位置づけですが、Googleの最新技術を体感できる端末として期待度の高い製品です。アップデートが「最低5年間」というのも魅力。
公式サイトのGoogleストアでは、他社を含めたスマートフォンの下取り、12回の分割払い、予約購入すると次回の購入時に使えるクレジットのプレゼントなど、購入サポートを各種用意しているので、チェックしてみると良さそうです。