LGエレクトロニクス・ジャパンは、第5世代の最新AIプロセッサーに刷新した88V型の8K有機ELテレビ「OLED88Z2PJA」の受注販売を7月29日に開始した。同社のプレミアムブランド「LG SIGNATURE」で展開し、価格はオープンプライス。店頭価格は383万円前後を見込む。

  • LG8Kテレビ2022年モデル

    OLED88Z2PJA

LGは薄型テレビ2022年モデルとして、4K有機ELの4シリーズ12機種、4K液晶の3シリーズ11機種を順次発売している。今回新たに「OLED88Z2PJA」を加えることで、2022年モデルのラインナップを強化した。

  • LG8Kテレビ2022年モデル

88Z2PJAは、88V型の大型有機ELパネルを搭載。約3,300万個の素子が個別に自発光することで「本物の黒」を再現でき、8K8K/7,680×4,320ドット解像度でリアルな映像を描き出す。

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    正面

第5世代に進化した、8K専用の映像エンジン「α9 Gen5 AI Processor 8K」を搭載。この世代で新たに追加した「オブジェクト型リアルタイム映像処理」では、入力されたオリジナル映像からAIがさまざまな物体を認識して、映像の色・明るさを分析し、立体的で自然な色彩表現を追求。それぞれの被写体ごとにコントラストを増し、よりリアルな映像として映し出すという。

ほかにも、人の肌の色をナチュラルに保ちながら、細部までの鮮やかな映像再現を行い、暗部を引き締めつつ階調豊かな映像が楽しめるという「ダイナミックビビット処理」などを投入。有機ELテレビの広大なダイナミックレンジを活用し、画像のコントラストとディティールを向上させる「ダイナミックトーンマッピングプロ」では、フレームをエリアごとに切り分け、各ゾーンごとに最適なトーンカーブへ処理することで「より自然で美しく、より鮮やか、かつ繊細な色表現」を追求した。

人工知能を統合させて高画質を追求している点は従来世代と同様で、2K/4Kの映像も8K水準の画質へとアップスケーリングする機能を引き続き装備。AIが映像を解析してノイズを除去することで、クリアで鮮明ない映像を映し出せるとする。また、「AI映像プロモード」では、地上波のスポーツや、ネット動画で観る映画など、さまざまな映像ジャンルをAIが自動認識し、最適な画質に変換。人の肌を自然なトーンにし、クリアな映像にする。

HDR方式は、HDR10 Pro、HLGに加えて、周囲の明るさに合わせて画面の輝度を自動調整できるDolby Vision IQをサポート。HDR規格のHGiGにも対応している。また、映画やテレビ番組など制作者の意図通りの映像を視聴できる「FILMMAKER MODE」に対応し、オートスタート機能が利用できる。

サウンド面では、Dolby Atmosに対応。また、AIを活用してユーザーが見ている映像のジャンルを分析し、ドラマ・スポーツ・映画・ニュース・音楽の5ジャンルに分類して、バーチャル7.1.2chサウンドに変換する「AIサウンドプロ」機能を備える。スピーカー構成は4.2chで、最大出力は80W。

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    側面

ゲーミング機能も強化しており、4K/120HzのDolby VisionとDolby Atmosによるゲームプレイに対応。HDMI 2.1に対応したHDMI入力を4系統備え、VRR(可変リフレッシュレート)や、ALLM(自動低遅延モード)、eARCをサポートし、8K/60pや4K/60pに対応することで「ゲーム機本来のスペックを余すことなく発揮できる」とする。

また、応答速度1msを実現し、レースゲームなど画面の切り替えが速いシーンでも残像感が少なく、スピード感あふれるゲーム映像が楽しめるという。パソコンとテレビのリフレッシュレートを同期させ、ゲーム映像で発生するズレやカクつきを抑えるNVIDIA GーSYNC Compatibleや、120Hzのリフレッシュレートや低レイテンシーに対応し、ティアリングのないスムーズなゲームプレイが行えるというAMD FreeSync Premiumテクノロジーもサポートする。

BS8Kチューナーを1基、BS4K/110度CS4Kチューナーを2基、地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。別売のUSB HDDをつないで裏番組録画が可能だ。HDMIとチューナー以外のインタフェースは、光デジタル音声出力、ヘッドホン出力、USB、Ethernet端子を装備。無線LAN機能はWi-Fi 6 (IEEE 802.11ax)対応。

スマートテレビプラットフォーム「webOS」を採用し、NetflixやHulu、Amazon Prime Video、U-NEXT、YouTubeといった映像配信サービスが利用できる。個人アカウントを切り替える機能が新たに加わり、アカウントごとの設定が可能。AIプロセッサーによっておすすめのコンテンツを表示したり、ホーム画面に表示されるアプリを自分仕様にカスタムしたりできる。LGテレビでおなじみの「マジックリモコン」にも対応する。

本体は極細ブラックベゼルとシルバーのキャビネットスタンドを採用し、家具のひとつのようにリビングを演出。パネルの5年保証サービスも供し、長期間安心して使えるとする。テレビスタンドを含む本体サイズは196.1×28.1×145.6cm(幅×奥行き×高さ)、重さは104kg。

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    ブラックベゼルとシルバーのキャビネットスタンドを採用

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    OLED88Z2PJAの設置イメージ