米Intelは7月27日、オンラインの形で同社のWireless関連に関するUpdateを説明した。簡単にその内容をお届けしたい。
まず長期的な話。2030年頃になると、今以上にWirelessが広く利用されるようになる、というのがIntelの見通しである(Photo01)。まぁそういう長期的な話はともかくとして、既に4G/5Gのモデムを搭載したモデルは次第に増えつつあり、今後はさらに増える方向に行く、としている(Photo02)。
続いてはWi-Fi。まずWi-Fi 6Eに関しては既に昨年発表のAX210でWi-Fi 6Eの対応は終わっており、あとは各国の法制度の対応が完了し次第Firmware Updateの形で6GHz帯を有効にするという形で準備は整っている。既に出荷数で言えば大半のノートPCはWi-Fi 6E対応になっているので、あとは法制度の側の問題という訳だ。ただ日本を始め各国で現在準備が進んでおり(Photo04)、それもあって今年後半にはさらに普及が進むだろう、としている。
これに続くのがWi-Fi 7である。既にMediaTek/QualcommがWi-Fi 7向けのチップセットのサンプル出荷を始めており、技術的にも色々大きなジャンプがあるWi-Fi 7であるが(Photo05)、こちらはまだIEEE P802.11beとして審議中の規格であり、いつ標準化が完了するかの明確なロードマップも公開されていない。ただそれを待っていると市場投入が遅れる、ということで既にプライベートの相互接続性テストを含めて各社独自に市場投入に向けてスタートしており、これはIntelも例外ではない(Photo06)。Ciscoと共同でConnectivity Analyticsを実施しているほか、独自の相互接続性試験の実施などを行って、市場投入に備えているという話であった。
今回はあくまでもUpdateであって、具体的な製品出荷とかのアナウンスは一切無いが、あるいは早期にWi-Fi 7チップセットを、まずWi-Fi 6E対応として出荷し、あとからFirmware UpdateでWi-Fi 7を有効にするといった形での投入はありえるのかもしれない。