今回は、ジョーシン浦和美園イオンモール店を訪ね、大画面テレビの売れ筋を取材しました。

大画面テレビは、ボーナス商戦ごろに新製品が続々と登場するため、5月から6月初旬にかけては底値で売り場に並んでいるモデルが多数見つかる絶好のタイミングとなります。同店スタッフの宮地誠氏は「テレビの買い替えスパンは10年程度になるので、いまは地デジ導入時のテレビからの乗り換えで来店する方が多くいらっしゃいます」と言います。

  • 「大処分祭」のポスターが踊る、ジョーシン浦和美園イオンモール店のテレビ売り場。宮地誠氏にナビゲートしてもらった

10年前に主流だった37~42V型フルHDからの乗り換え候補は、55V型の4Kタイプが中心を担っているそうです。「ベゼルが薄くなって、物理的なサイズ感を少し足すだけで導入できますからね。液晶タイプも有機ELタイプも人気です」

では、どんなモデルが売れているのか。「大画面テレビ購入の3ポイント」を踏まえて、順に追いかけていきましょう。

<大画面テレビ購入3つのポイント>

  • 予算の目安は15万円~。有機ELモデルも55V型が20万円前後になり、よく売れている。
  • 日差しが入り込む場所なら液晶、画面の薄さなら有機EL。置き場所を具体的に想定しておくと選びやすい。
  • モデルチェンジの時期は底値が多く見つかるが、在庫は不安定。購入を決めるタイミングも大事。

※本文と写真で掲載している価格は、2022年5月12日14:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

第1位:明るさと色表現の高さで人気の「AQUOS XLED 4T-C55DP1」

一番人気となっていたのは、シャープの55V型液晶モデル「AQUOS XLED 4T-C55DP1」でした。当社比で従来モデルの72倍の密度で敷き詰めたミニLEDをバックライトに使用しているのが特徴で、より精密な表現ができるのが特徴です。価格は278,000円でした。

「従来の液晶テレビよりも表現力に優れていて、明るい部分がより明るく見えます。一番きれいな表示が楽しめるテレビが欲しい、という人がこのモデルをよく選んでいきます」

  • シャープ「AQUOS XLED 4T-C55DP1」

第2位:画音一体の有機ELが高評価「BRAVIA XRJ-55A80J」

続いて支持を集めているのは、ソニーの55V型有機ELモデル「BRAVIA XRJ-55A80J」でした。画面を振動させて音を出す「Acoustic Surface Audio+」技術により、画像とサウンドがズレなく届くのが特徴です。価格は219,800円でした。

「映画やゲームなどで臨場感を大切にする人によく選ばれるモデルです。有機ELパネルは暗部の表現に優れていて、パネルが薄いことも評価されていますね」

  • ソニー「BRAVIA XRJ-55A80J」

第3位:首振りができてコスパ高な有機EL「AQUOS OLED 4T-C55DQ1」

3位は、シャープの55V型有機ELモデル「AQUOS OLED 4T-C55DQ1」でした。価格は199,800円。20万円を切る値ごろ感から、AQUOSで有機ELパネルを求める人に支持されているそうです。

「比較的安価に入手できる有機ELモデルで、AQUOSブランドの安心感も一役買っていますね。首振りが可能なのも特徴で、日照の具合や視聴人数の都合などで頻繁に向きを調整したい人にも喜ばれています」

  • シャープ「AQUOS OLED 4T-C55DQ1」

第4位:ひと回り小さい有機ELテレビ「AQUOS OLED 4T-C48CQ1」

4位は、シャープの48V型有機ELモデル「AQUOS OLED 4T-C48CQ1」です。3位のDQ1シリーズから一部機能を省いた仕様で、価格は159,800円となります。

「物理的な制約から55V型が置けないが、それでも有機ELパネルの高精細さが欲しいという人によく選ばれています。底値になったこともあって、液晶モデルと比べても価格差があまりなく、コスパ面でも評価されています」

  • シャープ「AQUOS OLED 4T-C48CQ1」

第5位:ひと回り小さい画音一体モデル「BRAVIA KJ-48A9S」

5位は、ソニーの48V型有機ELモデル「BRAVIA KJ-48A9S」がランクインしました。2位のA80Jシリーズと比べるとシンプルな仕様ですが、「Acoustic Surface Audio」機能により画面を振動させて音を出す構造は共通して採用しています。価格は199,800円でした。

「サイズの制約があるけれど、サウンドにも画質にも妥協したくない…という人に指名買いされています。この価格感だと多くの人は55V型に向くので、譲れない条件がはっきりしているときに選ばれている印象ですね」

  • ソニー「BRAVIA KJ-48A9S」

はみ出し情報…パナソニックと東芝の売れ筋モデルは?

直近のランキングはシャープとソニーが上位を占める結果でしたが、テレビ売り場全体で見ると明確な2トップ状態にはなっておらず、他のメーカーも健闘しているそうです。トップ5外の人気モデルとして、パナソニックの「ビエラ TH-55JZ1000」と、東芝の「REGZA 55X8900K」を挙げました。いずれも55V型の有機ELモデルです。価格は順に209,800円と188,000円でした。

「画質のクオリティはいずれも一定水準を超えているので、ブランドの好みから選ばれる面があるのかなと感じますね。リモコンを統一できるなどのメリットもありますし、レコーダーとブランドを揃えたいといった理由でブランド指名する方は現在もいらっしゃいますから」

  • パナソニック「ビエラTH-55JZ1000」

  • 東芝「REGZA 55X8900K」