米Googleは3月7日(現地時間)、Android 12をタブレットやフォルダブルに最適化した「Android 12L」を正式に発表した。Samsung、Lenovo、Microsoftなどによる機能アップデートの提供が今年後半から始まる予定。

同社は昨年10月、Android 12の正式版をリリースした3週間後にAndroid 12Lの開発を公表した。タブレットやフォルダブルの大きなスクリーンを効果的に利用できるようにホーム画面、ロック画面、通知シェード、セットアップ画面、設定などを最適化。より美しい表示で、ユーザーが快適に作業できるようにデザインした。

横幅のあるスクリーンスペースを有効に使えるように、2列レイアウトや分割レイアウトを用いている。例えば、Androidユーザーは通知の確認や消去のために通知シェードをスワイプダウンすることが多い。そこで通知とクイックタイルにそれぞれ専用の列を与えて並べて表示、素早く通知をチェックして処理できるようにした。

設定画面でも左側にナビゲーションを設けた2列レイアウトを採用しており、ユーザーがセクション間を移動することなく、同じ画面で効率的に設定を変更できる。例えば、デバイスの壁紙を変更する場合、ナビゲーションから「壁紙とスタイル」を選択し、右側の列で壁紙を選択する。

マルチタスクの強化も特徴の1つだ。マルチタスクに対応したタスクバーが画面下部に用意され、登録したアプリをタスクバーから起動したり切り替えられる。また、タスクバーから任意のアプリケーションをドラッグ&ドロップして簡単に分割モードを設定できる。同モードでは、YouTubeの動画を見ながら友達とチャットしたり、Googleマップで場所を確認しながらChromeブラウザで旅行の宿泊先を探すなど、2つのアプリを並べて同時に利用できる。

Googleは昨年10月にAndroid 12Lを発表した際、Androidタブレットとフォルダブルの「次の波」に合わせてAndroid 12Lを提供すると予告していた。そのため、同社がフォルダブルのPixelスマートフォンを投入するのではないかという期待も高まっている。Androidは今年秋に「Android 13」が登場するが、Android 13以降についても、大きな画面への対応と機能の提供を進めていくとしている。