final・agの製品が聞き放題。試作品の飛び入り試聴も!?

新しいfinal STOREでは、開店初日に訪れた数人の来場者が店舗スタッフと談笑したり、思い思いにヘッドホンの試聴をしたりして午後のひとときを過ごしていました。秋葉原にあった店舗よりは奥行きが短いものの、幅が少し広くなり、全体としてはゆったりした空間になっている印象を受けました。

  • final STOREの入口

  • 新しいfinal STOREの内部。final・ag両ブランドの製品をテーブル席で試聴できる

  • 自分の好みの音にチューニングできるイヤホン「MAKEシリーズ」がお出迎え

  • 現行の有線イヤホン「Eシリーズ」を始め、多様な製品を展示している

  • finalの最上位イヤホン「A8000」(直販19万8,000円)

  • 過去製品の試作品などの展示も

  • finalブランドの過去製品「Piano Forte(ピアノフォルテ)」のハウジングを削り出す前の金属の塊もあった

  • 現行の有線イヤホン「Bシリーズ」

  • agブランドのワイヤレスヘッドホン「WHP01K」。直販9,800円でノイズキャンセリング搭載という、コストパフォーマンスの高さが注目を集めた

  • 「COTSUBU」などagブランドの完全ワイヤレスイヤホンも多数展示されていた

さらに、開発中の製品を試聴できる機会も。ストアにはフラッグシップヘッドホン「D8000」の開発過程のプロトタイプや、現在開発中の「D6000」のプロトタイプが用意され、希望すれば試聴も可能です。

  • フラッグシップヘッドホン「D8000」の開発過程のプロトタイプ

面白いのがD6000で、最近はあまり見かけなくなった耳かけ式ヘッドホンのような形をしており、内部にD8000の振動板を切ったものを搭載。森氏によると、開放型なのに音が漏れず、それでいて装着していても外の音は聞こえるとのことで、「(サウンドは)部屋の中から突然音が立ち上がる感じ。ワイヤレスになれば夢のような製品」と話していました。

  • 耳かけ式ヘッドホンのような形をした「D6000」のプロトタイプ

開発の現場とストアが同じビルに入っているので、エンジニアが「これ面白いからお客さんに見せちゃおう」といったノリで、飛び入りで試作機を持ち込むこともあるかもしれない、と森氏は話していました。コロナ禍でポータブルオーディオの世界でもリアルの場でのコミュニケーションが減ってきている中ではありますが、ここは実店舗ならではの面白さが味わえそうです。

  • 職人が彫金を施した1点モノのイヤホンの展示も

  • 限定生産イヤホン「SHICHIKU.KANGEN-糸竹管弦-」と同じ模様を入れたイヤホン(左)や、finalのロゴマークを入れたイヤホン(右)も。オーディオ製品なのに、和の雰囲気が漂う

  • “final STORE名物”のハズレなし「イヤピガチャ」。“20連”回す人が現れることもあるそうだ

  • サイズとカラーのバリエーションが豊富なイヤーピースが並ぶ

final STOREではオーディオ機器だけでなく、オリジナルスイーツやお酒なども用意。自分だけの楽しみに浸り、リフレッシュの時間に充てるポータブルオーディオマニアに向けたセレクトアイテムとして展開していきます。取材時はクラフトビールの「UNITE」と「UN」(各900円)を販売していました。

  • クラフトビールの「UNITE」と「UN」(各900円)

プレオープンイベントの来場者のために用意していたfinalオリジナルスイーツ「ピアノフォルテ ショコラ」の姿も。finalのイヤホン事業の黎明期を支えたという「Piano Forte」をイメージした3種のショコラで、「スパイスとチョコレートがマリアージュする絶妙なバランスと、時間の経過につれてダイナミックに変化する香りを楽しめる」とのこと。

  • finalオリジナルスイーツ「ピアノフォルテ ショコラ」

ほかにも、趣味性の高いアイテムをこだわりのある人向けに取り扱っていくようで、取材時にはイヤホン置き場としても使えるスウェーデン発の小さな食器などが並べられていました。これらの価格は、高いものではミドルクラスのオーディオプレーヤー程度(5~10万円)にもなるそうです。

  • イヤホンを置く用途にも使えるという、スウェーデン発の小さな食器

  • final STOREの一角は、セレクトショップのような趣になっていた

final STOREを出てすぐの場所には、秋葉原の店舗で置かれていた防音室をそのまま移設。1時間の予約制で、開放型ヘッドホン「D8000」などが楽しめるスペースとなっています。今回訪れたときはまだ準備中でしたが、1~2週間以内にはサービスを再開予定。JRの高架下にあった以前の店舗よりも堅牢な建物の中にあるため、より静寂な空間で高級オーディオを堪能できることでしょう。

  • 防音室はまだ準備中だった。1~2週間以内にはサービス再開予定