NTTドコモ/NTTコミュニケーションズ/エヌ・ティ・ティ・コムウェアの3社は12月14日、10月に発表した「新ドコモグループ中期戦略」に基づく組織の再編成を2022年7月に実施すると発表した。

この再編成について3社は、「新ドコモグループの機能の統合と事業責任の明確化を行い、お客さまへの提供価値の向上とさらなる成長をめざすために実施するもの」としており、再編成を通じて「法人事業およびスマートライフ事業の拡大と、通信事業の構造改革を加速」「ソフトウェア開発における開発から運用までを一元化することで、革新的なサービスのいち早い提供とグループ全体のDXの加速を実現」するとしている。

  • 再編成の概要図

    再編成の概要図

再編成の概要は以下のとおり。

法人事業

新ドコモグループとして、新たな法人事業ブランド「ドコモビジネス」のもと、NTTコミュニケーションズに法人事業を統合し経営資源を集中する。これにより、大企業から中小企業まですべての法人顧客をワンストップでサポートする営業体制を構築するとともに、移動・固定融合サービスや5G・IoTなどの新たな先端ソリューションを拡充する。

  • NTTドコモ/ドコモ・システムズの法人事業をNTTコミュニケーションズへ移管し、新ドコモグループの法人向けサービスやソリューションをNTTコミュニケーションズがワンストップで提供する。
  • 地域の法人顧客のDX支援強化のため、NTTコミュニケーションズに新たに8支社を設置する。
  • 中小企業・地域の営業強化のため、NTTコミュニケーションズにソリューション&マーケティング本部を新設。またNTTコミュニケーションズの子会社として株式会社ドコモビジネスソリューションズを創設。
  • ドコモビジネスソリューションズへ、ドコモCS/地域CS各社/ドコモ・サポートの法人事業、NTTコミュニケーションズの一部支店およびNTTコムマーケティングを統合。
  • 先端ソリューションのさらなる強化のため、NTTコミュニケーションズに5G&IoTサービス部を新設。

スマートライフ事業

NTTドコモとNTTぷららの映像事業を統合し、両社の持つ映像技術・コンテンツ・会員基盤を融合させることにより、映像・エンタメ領域における新たなサービス・顧客体験を創出し、さらなる事業拡大を図る。

  • NTTぷららをNTTドコモに吸収合併し、NTTドコモのスマートライフビジネス本部へ統合。

通信事業

NTTコミュニケーションズ/NTTコム エンジニアリングのネットワークインフラ設備および関連事業をNTTドコモ/ドコモCSに移管し、移動と固定のネットワークの統合・共用および企画から運用までの一元的なマネジメントを実施する。これにより、高品質で経済的なネットワークや移動・固定融合サービスを提供するとともに、6G・IOWNへの進化を加速する。

  • NTTコミュニケーションズの伝送・電力設備およびネットワークインフラの構築・保守・開発業務をドコモに移管。
  • NTTコム エンジニアリングのネットワークインフラ関連業務をドコモCSへ移管。

ISPサービスやMVNOサービスなどのNTTコミュニケーションズのコンシューマ向け事業をエヌ・ティ・ティレゾナントに移管する。NTTドコモのコンシューマ営業戦略のもとで経営方針を統一し、意思決定の迅速化を図ることで、多様なニーズに応える料金・サービスの提供と販売チャネルの変革による顧客基盤の拡大を加速する。

  • NTTコミュニケーションズのコンシューマ向け事業をエヌ・ティ・ティレゾナントへ移管。
  • NTTコミュニケーションズの保有するエヌ・ティ・ティレゾナント全株式をNTTドコモへ移管し、エヌ・ティ・ティレゾナントをNTTドコモの完全子会社化。

ソフトウェア開発

エヌ・ティ・ティコムウェアにドコモグループのIT企業や広告代理店システムを支えるドコモ・システムズを統合し、新ドコモグループのソフトウェア開発から運用までを一元的に実行する体制を整える。これにより、スマートライフ・法人事業における革新的サービスをいち早く創出するとともに、新ドコモグループおよびNTTグループのDX加速を実現し、その成果を顧客へ提供していく。

  • ドコモ・システムズをエヌ・ティ・ティコムウェアへ吸収合併により統合。