ポラールは11月10日、GPS搭載のアウトドア用スポーツウォッチ「Grit X Pro」と、そのチタンベゼルモデル「Grit X Pro Titan」を発表しました。

発売日は11月25日ですが、11月10日から直販サイトで予約が始まっています。価格はGrit X Proが73,700円、Grit X Pro Titanが82,500円。2020年6月に発売した前モデル「Grit X」も、65,780円で継続販売します。

  • Grit X Proシリーズ。左の3製品がGrit X Pro、右の1製品がGrit X Pro Titanです。発売は11月25日で、価格は73,700円から(実機写真はメーカー提供。以下同)

Grit Xから耐久性と機能を強化したスポーツウォッチ

「Grit X Pro」と「Grit X Pro Titan」は、登山やトレイルランニング、マウンテンバイクなどのアウトドア活動に便利な機能を搭載したリストデバイス。2020年6月に発売した前モデル「Grit X」の機能強化版ともいえる製品で、アウトドアとマルチスポーツで役立つというコンセプトはそのままに、ハードウェアや機能面での強化が図られています。

  • ディスプレイには、傷に強い「サファイアガラス」が採用されています

ハードウェア面の強化では、Grit X ProとGrit X Pro Titanのディスプレイに傷がつきにくい「サファイアガラス」を採用し、より頑丈になりました。指紋コーティングも施されています。

また、アメリカ国防総省制定のMIL規格(MIL810G)に準拠したテストをクリアし、高度は9,000mまで、温度はマイナス20度から50度までの操作保証を実現しました。水深100mまで防水が保たれる100m防水(WR100)も健在です。

ベゼルには、シンプルな方位メモリを刻印。Grit X Pro Titanでは航空宇宙産業用チタン素材を採用しGrit X Proより本体の重さを13%軽量化したほか、より高い耐久性を目指しました。

Grit X Pro Titanでは、Grit X Proで付属するFKM(フッ素ゴム)リストバンドに加え、より軽いパーフォレーションレザーのリストバンドも付属。普段使いしやすいモデルとなっています。なお、搭載する機能は2モデルとも共通です。

  • Grit X Pro Titan。ベゼルに航空宇宙産業用のチタン素材を採用し、より頑丈かつ軽量なモデルに仕上がっています

  • Grit X Pro。ベゼル部の方位メモリ刻印も施され、デザイン自体にTitanモデルとの違いはありません

  • 高度は9,000m、温度はマイナス20度から50度まで動作。未舗装の道を走るトレイルランニングや標高の確認が必要な登山などで活躍しそうです

ルート機能が大幅に改善、必要な情報が見やすい表示に

機能面では、ルートガイダンスに関する機能が大幅に強化されました。また、座標位置の確認、日の出・日の入の確認など、登山やトレイルランニングといったスポーツで役立つ機能も新しく加わっています。

これまでもGrit Xにはルートガイダンス機能が搭載されていましたが、Grit X Proでは新たに「ルートガイダンス機能」でルートのルートの途中変更ができるようになりました。トレーニング記録中でも、天候の悪化や体調不良などが発生した場合に、トレーニングを停止しなくても事前に登録した別ルートを選択できるようになっています。

  • ルートガイダンス機能で、トレーニング記録中でもルート変更が可能です

また、来た道を戻るルートを表示する新機能「トラックバック」は、事前のルート設定がなくても、ゴール地点に付いた際に一時停止すると、来た道と同じルートをガイドしてスタート地点に戻れる機能。

このほか、トレーニング記録中でもルートの全形を拡大縮小できる「ルートの拡大・縮小」機能、ルートの全ての傾斜を可視化して標高と現在地を表示する「標高プロファイル」表示などが追加されました。標高プロファイルはルート全体の傾斜と現在地がわかるため、ゴール地点までのペース調整に役立ちます。

  • 来た道を逆に辿ってスタート地点へガイドする機能

  • 標高プロファイルの概要

  • 標高プロファイルではルート全体の傾斜と標高、現在地を確認できるようになりました

通常のディスプレイ表示も改善。アウトドア向けに役立つ「アウトドアダッシュボード」表示が加わりました。

アウトドアダッシュボードの表示の1つ、「ナビゲーションダッシュボード」は、コンパス・高度・座標位置を1画面で同時に確認できる表示機能。各項目は詳しい情報も表示でき、例えば高度では過去6時間分の標高差、座標位置では座標位置と前回の位置の記録、コンパスは常時の方向確認ができるようになっています(これまではトレーニング時のみ利用可能でした)。

また、「デイライトダッシュボード」もアウトドアダッシュボードの表示の1つ。日の出、日の入りだけでなく、夕暮れや夜明けのトワイライトタイムも確認できる表示で、1日をどのように動くか、活動スケジュールを立てるのに便利です。

  • 高度、コンパス、座標位置をまとめて表示できるようになりました

  • 夕暮れや夜明けまでの時間も確認可能に。電灯がない場所でどう動くか、1日の計画を立てやすくなっています

トレーニング中やトレーニング後に役立つテスト機能も搭載。これまで搭載されていた、フィットネスレベルを評価できる「フィットネステスト」のほか、2020年11月に発売した「Vatntage V2」でも搭載していた「ランニングパフォーマンステスト」「サイクルパフォーマンステスト」「脚力回復度テスト」「起立試験リカバリーPro」が追加されました。。

また、Grit Xで搭載されていた、栄養・水分補給の量やタイミングを通知する「栄養補給リマインダー」機能、アップヒル(上り)とダウンヒル(下り)の状況を内蔵する気圧計で判別して活動の詳細を分析する「Hill Splitter」なども引き続き搭載していますが、新たに、スマートフォンなど接続したデバイスの音楽再生をコントロールできる機能が加わっています。

  • ランニングや自転車、フィットネスのパフォーマンス能力をテストする機能が加わります。フィットネステストは、Grit Xから引き続いて搭載

  • アクティビティの後、自分がどれだけ回復したかをチェックする機能も用意されました

カラーはGrit X Proが3色、Grit X Pro Titanが1色

ディスプレイのサイズは1.2インチで、常時表示をサポートします。本体サイズは47×47×13mm。重さはGrit X Proが47g、Grit X Pro Titanが41g(リストバンド除く)。

本体の裏側(手首側)には10個LEDと接触型センサー、3D加速度センサー、4個の光検出器を組み合わせた高精度な手首型心拍計を搭載。操作は5つのボタンとタッチパネルで、誤操作防止のためトレーニング中はタッチパネルがオフになります。

バッテリーは346mAhのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間は高精細記録時(GPS 1秒ごと+心拍計測オン)のトレーニング記録時間は最大40時間、省電力設定時(GPS2分ごと+心拍計測オフ)のトレーニング記録時間は最大100時間。

Grit X Proのカラーはノルディックカッパー、ブラック、アークティックゴールドの3色です。Grit X Pro Titanは“Titan Editionカラー”として、光沢のあるグレーの1モデルが用意されます。

リストバンドは22mm幅。標準で付属するFKMリストバンドと、Grit X Pro Titanにのみ同梱されるパーフォレーションレザーリストバンドは別売も用意され、価格はいずれも7,480円で販売。なお、FKMリストバンドは、留め具が付いていない部分のみの「ハーフSサイズ」も2,178円で提供されます。

  • Grit X Proのノルディックカッパーとアークティックゴールド