iPhone 13の特長のひとつに「IP68等級の耐水性能」があります。持ち歩けば雨に濡れたり砂埃にまみれたりする可能性が高いデバイスですから、実際のところどうなのか、気になりますよね。

「IP○○」という文字列のうち最初の数字は防塵等級、つまりホコリに対する強さ/耐久性を表します。6は「粉塵の侵入が完全に防護されている」状態で、現行規格で最上級です。2つめの数字は防水等級で、「継続的に水没しても浸水しない」能力があることを意味します。8段階あるうちの8番目で、こちらも現行規格における最上級です。

これだけ見ると、iPhoneはホコリにも水にも強いということになります。実際、少しくらい雨に濡れても砂ボコリがついてもすぐに故障することはありません。しかし、この防塵・耐水等級はもう少し注意深く見る必要があります。

理由のひとつが、防塵・耐水性能を測るときのテストが画一的ことです。たとえば、耐水テストは真水で行われ、水没させるにしても水流や水圧は一定です。現実はお湯だったり塩素混じりのプールだったりしますから、テストと現実にギャップがあることは否めません。さらに防塵・耐水性能は永続するものではなく、次第に低下することが知られています。

ただし、過去のiPhoneと比べ性能が向上していることは確かです。AppleはiPhone 7以降の耐水/浸水基準を公開していますが(リンク)、同じIP68等級でもiPhone XS/XS Maxは深さ2mまで、iPhone 11 Pro/Pro Maxは深さ4mまで、iPhone 12シリーズは深さ6mまで(いずれも最長30分間)と、よりタフになっていることが伺えます。

iPhone 13シリーズについても、深さ6m/最長30分間に耐えられることが明らかにされています。故意に水没させることは避けるべきですが、iPhoneはなにかの拍子に濡れたり汚したりした程度ではビクともせず、しかも代替わりするたびに性能が向上する傾向にあることは確かなようですよ。

  • iPhone 13の防塵・耐水性能って実際どうなの?