ルネサス エレクトロニクスは既報のとおり8月31日にイギリスのアナログ半導体会社Dialog Semiconductor(ダイアログ・セミコンダクター)の買収を約6240億円で完了し、ルネサスとDialogの製品群を組み合わせた39種類の「ウィニング・コンビネーション」(ウイニングコンボ)を発表したが、翌9月1日に記者会見を開催し、あらためてDialog買収の概要やウイニングコンボなどの戦略についての説明を行った。

記者会見には、執行役員常務兼IoTインフラ事業本部長のSailesh Chittipeddi氏と執行役員兼オートモーティブ事業本部長の片岡 健氏が登壇。Sailesh氏は「自動車に関しては、Dialogは卓越した技術を持っており、ルネサスの自動車製品のラインナップに深みと幅を与える。すでにルネサスとDialogの製品を組み合わせたウイニングコンボが提供可能であり、今後さらに増えていくだろう」と買収後の両社のシナジーについて説明した。

また、片岡氏は、自身が統括する自動車事業に関して「ルネサスは、IDTやインターシルの買収の際にもアナログの製品群を拡張してきたが、DialogのPMIC(Power Management IC)やCMIC(Configurable Mixed-Signal IC)、LEDドライバ、ハプティクスといった製品群の追加でさらに付加価値の高いソリューションを提供していきたい」とした。

  • ポートフォリオ

    Dialogの自動車用アナログ製品のポートフォリオ(提供:ルネサス)

下記図は新しく発表されたDialog製品の自動車向けウイニングコンボの一例だ。特にルネサスはDialogの拡張性と柔軟性に定評があるPMICに注目したといい、PMICとルネサスのR-CarシリーズのSoCを組み合わせたADAS(Advanced Driver-Assistance Systems:先進運転支援システム)やIVI(In-Vehicle Infotainment)向けウイニングコンボが紹介された。

  • 車載向けウイニングコンボ

    自動車向けウイニングコンボの一例(提供:ルネサス)

そのほか、DialogのBLE(Bluetooth Low Energy)とルネサスのSoCを組み合わせたタイヤのプレッシャーモニタシステムの開発や、同じくDialogのBLEとルネサスのMCU(マイクロコントローラ)やBMIC(Batlery Management IC)の組み合わせによるワイヤレスなバッテリー監視システムの構築などをサポートできるとした。

オートモーティブ向けのウイニングコンボは今回発表された39種中9種類で、その他30種はインダストリアル・IoT向けとしている。いずれも技術的に検証して設計された製品の組み合わせのため、活用することで、製品開発期間を短縮し、製品を市場に投入する際のリスクを低減することが可能だとしている。